第157話 不満


俺は今、異世界でバスを運転しています。


異世界の道は舗装されていないのであっちこっちが凸凹なのですが、女神様から頂いたチートバスのお陰で快適な状況です。なので不満はありません。


嘘です。


不満だらけです。


あれだけ騒いでいたビクトリアとサムさんは、今は夢の世界にいかれています。

もちろん他のメンバーも眠っています。


あれ?

俺の運転するバスは学生とかを乗せるタイプのバスのはず!

え?

いつから高速バスになったの?


よくよく考えたら普通のバスにUSBとかリクライニングとかないよね?


何処でこんなことになったのかなぁ‥。


あっ、USBで思い出した!


そもそも携帯やタブレットが無いのに何でUSBがあるの?


そして最大の不満が後ろから聞こえるイビキだ!


サムさん以外の美少女達の寝息を聞くのはむしろご褒美だと思っていたけど、さすがにイビキには不満だ。


さらに不満といえば暇つぶしに聞こうと思って流した音楽だ。


BGM的に流したらアリアから五月蝿いと言われてしまった。


エルフで耳の大きいから音量を小さくしても駄目なのかなぁ‥。


不満を思いながらもバスを走らせるのであった。

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