第14話 実は知っていたようで
学校も終わっていつものように二人で部屋の真ん中の机に向かって勉強をしているとヒナからの視線に気付く。
正面に向き合って小さな机をいっぱいに使いって勉強道具を綺麗に並べている。
学校から帰ると大体先に宿題を済ませてしまうのがいつもの流れ。
今日学校から出た宿題はそこまで多くないからすぐに終わるだろう。
私は今宿題所ではない。
何故か。
ヒナからの視線が気になってしかたない。
いつもなら気にする事はないのだが。
ちょうど気になってしまうような事が起きている。
昨日のヒナの手、指を使って一人で気持ちのいい事をしてしまっているからだ。
さらにヒナが途中で起きてバレたかバレていないか私は気が気でない。
我慢出来なくなった私はバレてるのか確かめるためにヒナに聞いてみる。
「どうしたの?」
「んー?いやー、昨日変な事があったの」
「変な事?」
「うん、夜中に目を覚ましたんだけどね。何か指がしっとりしてる感じだったの」
「へ、へぇ」
「何だったんだろうなーって思って」
「...」
これはバレてる?のかな。
ヒナがジーッとこちらを見つめてくる。
「ねぇヨーコ、何か隠してない?」
「私がヒナに隠し事なんてするはずないじゃん」
ぎこちない笑顔で応えるが、またヒナがジーッと怪しいと言わんばかり見つめてきて、正面に向き合って勉強をしていたが隣に来て手を握ってきた。
「私、全部知ってるんだよ?」
「な、何を知ってるの?」
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