悟りゲーム 遭遇編(パート7.5)
@sorano_alice
第1話 出会い
横口未来(よこぐち みらい) ベージュの髪をした優しい少女、芯が強く、善人、その言葉が一番ふさわしい人物。合唱部に所属している。とある人物に心を開いてもらうと誓った。とある人物の自殺を阻止することを決意。
黒龍連(こくりゅう れん) 赤い髪と少し長い髪の外見。高校最強の武力を持つことで有名な男性。この地域で名を知らない者はいないだろう、暴力で支配してきた。それなりに人望も高い。また、相手の目を見るだけで大体の相手の特徴を掴むことができるという感を持ち合わせているがどうしてもどうつかみきれない相手が一人いるらしい。何としても本性を暴く模様。高校一年生。(ただし、今回の話では登場しない)
新谷朱音(にいや あかね) ピンクのロング髪と小悪魔的性格で都市伝説や噂話などが好きな情報通。高校一年生。親友は横口未来。バドミントン部に所属していることが判明。また、将棋が上手い。とある人物を自分のものにすると誓った。独占欲が異常に高い。
花野アリス(はなの ありす) 初めはいじめられていた黒いパーカー服を着た青い髪の三つ編みの小柄な少女、自殺願望者であったが未来やほかの仲間たちに出会い徐々に心を開き始めている。中学一年生。とある人と絶対に興味を示すようなゲームを作ると約束した。自分一人でも困難に立ち向かい理想の人物になって見せると決意。
明智香(あけち かおり) 銀髪ロングの髪をした中学三年生。その可憐な姿とは裏腹に運動神経抜群。今は引退したが元女子テニス部の部長をしていた。落ち着いていて冷静である。とある人物に何としても先輩としてテニス部に興味を持たせると誓った。
天野天理(あまの てんり) 赤髪ロングの中学一年生。服装、私物、あらゆるほとんどのものが赤、テニス部に所属しているが控えめに言って下手。黒龍連が唯一つかみきれない相手でもある。その他チェスが上手い。今回の参加者の中では一番謎が深い人物。何事にも興味を示さない。たとえだれであろうと信じないと決意。
大道寺さくら(だいどうじ さくら) 短髪のいかにもスポーツガールという言葉がふさわしい、運動神経抜群、明智香と天野天理とは同じテニス部で大親友。しかし、頭はよくない、馬鹿と言われることもしばしば、常にポジティブ思考。アニメが好きでSNSでは自分の好きな男キャラになり切って話すことが多いらしい、いわゆる中二病。中学一年生。ゲームを通じて少しずつではあるが実力を認められつつある。とある人物に必ずふさわしい実力者になると約束した。
空光(そら ひかり) 第一回の未来曰く悟りゲーム参加者。天才的頭脳の持ち主で鋭い思考を兼ね備えている。金髪でギャルのようなその格好と柄の悪い目つき、服装、身だしなみ。男喋りで友達はいるがあまり多くない。高校三年生。
七塚夢佳(ななつか ゆめか) 空光と同じ地域の高校に通う高校三年生にして空光の一番の友達と呼べる存在。黒いふわふわしたロングの髪をしており基本的に柄の悪い男喋りの光と比べて対照的で明るく身だしなみも整っている。
それは11月後半だろうか、ちょうど黒龍がアリスやさくら、未来、天理たちを詮索していたころかその前かの物語。
特に女の子っぽくない恰好をしている金髪のギャル風の彼女は空光(そら ひかり)。
その人物に話しかけてくる黒いふわふわしたロングの髪したその人物は七塚夢佳(ななつか ゆめか)。
「光ちゃん今日のテストはどうだったのかな~?」
「まあまあだな」
光は夢佳にテストの点数を見せる。50点。
「お~すごいよね、光ちゃんってちょうど50点取れるよね~私は光ちゃんのおかげでいい点数取れたよー、でも光ちゃんに教えてもらったのに光ちゃんよりテストの点数がいいのはなんでだろう?」
純粋に疑問を浮かべる夢佳である。
「さぁな、上には上がいる、礼華があたしの上になったってことだな」
「なのかなぁ?でも確かにあの高校最強の月山さんを倒した人もいるくらいだからねー」
「誰だろうなぁ、そんなことできるやつ」
光が黒龍という刺客を送り込んでいることは言わないでおくのであった。
話を変える夢佳。
「あ、そうだ、そういえば旅行券一泊二日だけど当たったんだけど二枚あるし二人で行かない?」
「どこだそこ」
しかし、光が旅行目的地を見ると嫌な顔をした。
「遠すぎだろ…」
「大丈夫、新幹線で行くから」
「金持ちはいいよなぁ」
光が嫌な顔をしたのは遠いからではない。その地域には黒龍がいる地域に近い都会であったからだ。
「黒龍には会いたくねぇが未来とアリスには遭えるかもしれねぇか」
「え、なにか言ったー?」
「いや、何でもねぇよ、まあいいぜ言ってやる」
「やった~」
こうして光と夢佳は黒龍のいる場所に近い地域に向かうことになった。
数日後、新幹線に乗り、光と夢佳は黒龍のいる地域に近い場所に到着する。到着してしまう。凶か吉か。黒龍にはばれたくない光である。
それにしても大きな町だ。早朝から出発したため昼には着いた。
「なんか食ってこうぜ」
「なにがいいかなー?」
「やっぱここにしかねぇもんだろ」
「見てみてー、あのレストラン見たことないよー」
「悩んでても時間の無駄だ、そこにするか」
光と夢佳は夢佳の見つけたレストランに入る。肉のにおいがほとばしる。
「ちょうど正午ちけぇな、待たされるな、どこもそうか仕方ねぇから待つか」
「そうだねー、この時間だから仕方ないよねー」
すると後ろから三人の客が並べ始めた。もちろん光も夢佳も知らない客だ。
一人はその中でも一番年上なのかわからないが優雅で銀髪の髪をしている少女。
続いて二人目はスポーツがすごく得意そうという印象が見受けられる。元気もよさそうだ。
最後の三人目は性格は控えめだが明らかに一番目立つ服装、赤い、とにかく赤い。ありとあらゆるものが赤い。きっと赤が好きなのだろう。
その三人に興味を示さなかった光だが銀髪の可憐な人物の一人の話で光は興味を示すことになる。
「確かに、天理君とは違うタイプ、どちらかというとさくら君のような攻撃タイプだからね黒龍さんは」
黒龍、その言葉に光は銀髪の少女を見る。誰かは知らない。そして赤い少女は天理というらしい。またさくらという人物は黒龍のような攻撃的人物らしい。全くそうは思えなかったが。当の本人に聞いてみることにした。
「おい、お前黒龍を知ってんのか?」
「え、あ、そうですね、えっと貴方は?」
「光ちゃん?なにしてるのー?」
「お前から名乗れ、その赤いのが天理、もう片方がさくらでいいんだよな?」
「はい、そうですね、さくら君と天理君です、私は明智と言います」
「黒龍の知り合いか?」
「ちょっと光ちゃん、下級生に喧嘩売っちゃだめだよー」
「そうですね、知り合いになりますね」
「おう、そうか、面白れぇ、あたしは空光だ、で、こいつが七塚夢佳だ。お前ら一緒に食おうぜ」
「何言ってるの~光ちゃんー」
夢佳をガン無視し、光たちは明智たちとテーブルで5人で食べることにした。
「えーと、黒龍さんとお知り合いの方ですか?」
「腐れ縁ってやつだな、お前ら黒龍に会ったこと言うなよ、馬鹿にしてきやがるからな」
「わかりました」
「えっと、光さんですよね、黒龍の兄貴、じゃなくて黒龍さんと同じくらい強いんですか?」
興味津々に聞いてくるさくら。
「ちっ、あいつガキに兄貴とか呼ばせてんのか、いや、あたしは強くねぇよ、喧嘩はな」
一方赤い少女の天理は興味を示すことなく窓を見ながら寝そべっている。
「お前らアリスと未来ってやつ知らねぇか?」
「花野アリスさんと横口未来さんですか?知っていますよ、知り合いなんですね」
「残念なことにな」
「アリスさんはこの地域にいますけどどこにいるかは分かりません、未来さんは二駅離れた地域にはいますね」
すると赤い少女が呟く。
「路地裏…」
「あ、そうなんですよーちょっといろいろありまして路地裏になら多分いますよー」
さくらは後ろめたい感じで言う。
「路地裏か、都会の路地裏多すぎるな、夢佳、次行く予定は?それか単独行動でもいい」
「特に今のところないよー、単独行動はもったいないじゃーん」
「肉食い終わったら路地裏探索するか、なんか食いながらな。都会の路地裏探索も新鮮だぜ?」
「アリスさんを探しに行くのでしょうか?お手伝いはできますけど路地裏が多すぎて困難ですよ、未来さんは確か学校の合唱部に入っているって言っておられましたので未来さんならすぐに見つかると思いますが」
「なるほどな、アリスは任せていいか?あたしらは一泊二日しかできねぇ、なら今日はその学校に向かうか、いいか夢佳」
「別に問題ないよー、楽しみたいだけだからねー」
「了解です、学校までの地図になります」
明智は携帯で記す。光と明智は連絡先を交換した。
「ありがとな、じゃあな、さくら、天理、そして明智」
「はい、では」
「さよならですー」
「どうも…」
「なんかごめんね三人ともー」
こうして明智組と光組は別れた。
早速駅に向かう光たち。
「どうしたの光ゃんー、知り合い?」
「ま、知り合いになったが正しいな、今からまた会いに行こうと思ってな」
「光ちゃんに知り合いかー、私興味あるなぁ」
二人が話していると駅に着いた模様。二駅だけだというのに随分と都会の雰囲気はなくなった。学校の前にたどり着く。時刻は夕方。
「ここなのー?」
「じゃあ行くがお前は行くか?」
「私も行ってみようかなー」
それだけ言うと二人は学校に入る。時刻は夕方。光は生徒は捕まえる。
「おい、お前未来知らねぇか」
「えっと、あの、貴方は」
「あたしか?あたしの名前は闇だ、早く呼んで来い」
普通に適当な名前を作る光。生徒は慌ててどこかへ行ってしまった。
数分後、見知った人物、一人は汗をかいているのか誰だかわからない。ピンクのロングの髪をした生徒。もう一人は未来だ。
「おう、初めて会うな未来」
動揺している未来。
「え、光先輩?」
もう一人の少女は何かを呟く。
「この声どこかで、確か黒龍さんの携帯から」
「ん?お前は誰だ、未来の友達か?会ったことねぇけどな」
「あ、あたしは新谷朱音です」
「朱音か、お前ら黒龍には言うなよ、ここにきてんのばれたら笑いモンにされるからなぁ」
「わかりました、それにしてもなんで光先輩が」
「旅行中だ、観光ってやつか。たまにはいいだろ?お前に会えたしな」
「そうなんですね?もう一人の方は?」
「私は七塚夢佳だよー」
「あたしが適当に作った偽性格の参考モデルだな」
「また始まったよ、光ちゃんの闇のゲームの話ー」
「そうだったんですね、確かに似てますね」
朱音と夢佳には何を言っているのかわからないがこの二人は闇のゲーム、未来曰く悟りゲームの信憑性は上がった。
光は朱音を見る。
「朱音だったか、何かを手に入れようとしているな、根本的な何かを」
その言動に驚きを隠せない朱音。
「面白れぇ友人を持ってるもんだぜ、未来は合唱部だったってな、明智ってやつに聞いたぜ」
「え?明智さんと会ったんですか?」
「おう、あとさくらと天理ってやつともな」
「えぇっ!?」
「学校でも優しそうで何よりだ」
そういうと光は未来の頭を軽く撫でる。
「な、なんですか?」
「いや、なんとなくだ、そういう気分だったんだよ」
未来は光のぬくもりを光は未来のぬくもりを感じるのであった。
「邪魔しちまったな、もっと近くの地域にいれば遊べたかもしれねぇのにな。会えてよかったぜ」
「光先輩…」
「次もいつか必ず会おうな、朱音、お前もだぜ」
それだけ言うと光は寂しそうな素振りを見せて夢佳を引き連れその場を立ち去った。
「光ちゃんー、せっかく知り合いと会えたのにもうよかったのー?」
「長居してたらここに残りたくなっちまうだろ?顔が見れただけで十分だ、いればいるほど別れた後の寂しさがにじみ出てくるしな」
夢佳の見せたことのない光の表情。それだけ光は未来を気に入っていたのだろう。
「さあ行くぜ、遅くなっちまう。チェックイン済ませとくか」
それだけ言うと光と夢佳はまた二駅戻り、明智たちのいる都会に戻るのであった。
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