140字小説

花空

七夕

 やっと、やっとこの日がきた。織姫は元気だろうか。

 生憎、天気は雨。天の川だって、長時間いられるようなものではない。

 それでも織姫に会いたいという、強い思いが俺を天の川へ連れていった。

「彦星……! やっと会えた! ずっとずっと、寂しかったわ」

 笑い泣き話す、年に一度の大切な日になった。

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