もう一度だけ

繋がりは仕事だけ。


あなたの事はよく知らないけれど、誠実でシャイで、人柄のよさを感じた。

言葉は少ないけれど、思いやりを感じた。


好意を抱き始めた頃に、仕事は終了。


「お世話になりました。では、失礼します」


そう言ったあなたの目は、今まで見たことのない優しさに溢れていた。


手を伸ばす勇気のない私にできたのは、ただただあなたの背中を見送ること。


脳裏にあなたの目がこびりつき、答えの出ない優しさが、まとわりついて離れない。


答えを知りたい。


一度だけでいいから。


あなたに会いたい。


会いたい。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る