百物語

お題88、ナビ

ある男性が友人たちとドライブをしていた。

旨いもんでも食いに行こうよと話して気楽なドライブだった。

隣の県にある有名なお店に向かって、目的地ついて美味しく食べたんですね。

で、帰るかーて時に友人の内の１人がこんな事を言い出した。

俺、ここに旅行きた時に心霊スポット行ったんだわって。

男数人で集まってたんで、お、行っちゃう？とかに離してたんですけど、次の日皆仕事だったんでとりあえず…かえんべって話になったんですね。

で、ナビに地元を入れて走り出した。

しばらくして妙な事に気づいたんですね。

行きと道違うなって。

まあ、行きと同じ道は渋滞とかあって、別ルートを選択してくれたのかな？とあんま気にしなかった。

車がどんどん山道を走り始めたぐらいの所で１人が凄くそわそわというか落ち着きがなくなった。

どうした？

いや、なんかさ…見覚えあって…

見覚え…？

いや…さっきさ、心霊スポット行ったっていったじゃん…ここの側なんだよ

マジ…？偶然だろ

だよな、多分そうだよな『目的地に到着しました』

友人がいう前にナビの音声が大きく車内に響いた。

目的地なわけないんですよね、隣の県が地元でそこにナビ入力したんですから。

もう男たちは無言でガタガタ震えながらUターンしてとりあえず街に出たんですね。

で、コンビニに止めて話し合った。

心霊スポットはあそこよりもう少し先だったらしいんですが、ほぼ位置が合っていたみたいです。

帰りのナビは入力したら、正しいルートが出たようです。