お題74、千羽鶴

とある男性から聞いたお話になります。

心霊スポットだと言われている廃病院にその男性は訪れたんですね。

夜の廃病院の中を懐中電灯一つだけで、一部屋一部屋ぐるっと見回ってた。

その中の一室で変なものを見つけたらしいんです。


ある病室の床に鶴の折り紙が散乱していた。

それがあまりにも多くて、男性はひょっとして千羽鶴か?と

それを一つ取ってみた。

そんなに汚れてなかったんです。

なんとなくそれを広げてみた。

紙いっぱいに目が描かれてた。

うわ、きもちわりっと思いつつも、もう一つ広げてみた。

そこにも目が描かれてた。


男性はそこで気持ち悪くて帰ることにしたんですね。

部屋から出て廊下を歩いてた時、男性は後ろを振り向けなかった。

気配、強烈な気配がしたそうなんです。

複数の視線を感じたとおっしゃっていました。

その晩、彼は家に帰らずファミレスで一晩過ごしたみたいです。


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