百物語

お題24、カーテンレール

ちょっと短いんですけど、絶対見たくないなって思った話がありまして。

Aさん一人暮らしをしていたんですね。1Rのお部屋。

そのお部屋、窓が二か所にありまして、一つは洗濯物干すためのベランダに出れる用の大きな窓。

もう一つは日の光が入りやすい小さいとまではいかないんですけど、ベランダ出る程の窓より小さめではある窓。

Aさんはその小さい窓の下にベッドを置いてたんです。

Aさんある休みの日、ベッドでゴロゴロしてたんですね。

で、仰向けでスマホいじってたら視界の端にもぞもそ何か映った。

バッとそちらに視線と顔を向けると、カーテンレールの上に何かもぞもぞと動いてる。

うわーーーー、ゴキブリ？え？何？うわーーーーって誰でもなるであろうプチパニックになりながらも、静かーに体をすすっとずらしてベッドから出て、起き上がった。

2～3歩引いてから背伸びしてカーテンレールの上を見たんですね。

ゴキブリじゃなかった、いたのは。

いたのは尺取り虫みたいな動きをした指だった。

Aさんうわーって叫んだら、指がぽとってカーテンレールから落ちた。Aさんまたうわーって叫んで大急ぎでベッドから布団をはぎ取って指を探したけど見つからない。

ベッドをそんな動かさんでもええやろってぐらいぐわぁって動かして床を見ても指はなかった。

えぇ・・・なんなのもう。

Aさんその後、気持ち悪くてしばらく、友達の家に泊ったみたいです。