お笑い芸人ランキング Sランク編 明石家さんま
明石家さんま Sランク
ボケ 82 Aランク
ツッコミ 94 Sランク
トーク 100 Sランク+
コント 88 Aランク
支配力 100 Sランク+
しのぶ 100 Sランク+
ビッグ3 100 Sランク+
華 100 Sランク+
【解説】
お笑い『ビッグ3』の一人。あまりに圧倒的すぎる実力を有し、長きに渡って芸能界の頂点に君臨しているため、『お笑い怪獣』とも呼ばれている。
タモリ、たけし、さんまのビッグ3の中で、芸歴が一番短いにも関わらず、彼らと同格かそれ以上に扱われているところに、さんまの唯一無二の実力は証明されていると言えるだろう。
相手に喋る隙を一切与えない超高速マシンガントークが代名詞であり、一発の重さよりボケの手数で勝負するタイプである。
また、テレビ画面に映っていない場面でも、怪鳥のいななきのような奇声を発することにより視聴者の笑いを誘ってくるため、免疫のない者だと笑わずにいることはほぼ不可能と言えるだろう。
正にテレビ向けに磨き抜かれた芸であり、さんまにしかできない芸風と言える。
ボケの点数は意外に低いと思われるかもしれないが、実はさんまのボケはそれぞれの決まったパターンに則ったボケであり、ボケの質自体はそれほど高くはない。むしろ、凡人が真似をすれば確実にスベって大怪我をする危険なボケである。
しかし、さんまがやると不思議と笑える。それは何故なのか。詳しくは後述の『華』の能力に譲りたいと思う。
ツッコミはかなりの高評価である。相手のトークの中から笑いになる部分を瞬時に見抜き、それを的確に膨らませ、オチまで持っていく技術は、トークと同様に天才的に巧い。
移り変わりの激しい芸能界でMCや冠番組を持ちたければ、自ら笑いを取るだけではなく、他者から臨機応変にネタを引き出し、その都度違った種類の笑いを取る能力が要求される。
ネタを作り計算通りに客を笑わすのは、言っては悪いが力のある芸人であれば誰でもできること(実はそれさえもできない芸人の方が多いのだが)。
自分だけで作ったネタは、いつか尽きる。他者からネタを引き出し笑いに変える技術があれば、ネタはある意味無限である。さんまが長らく芸能界の頂点に君臨している理由の一つと言えるだろう。
トーク力は文句なしの満点評価である。とにかく巧い。賢明な読者諸氏には、その一言で全て伝わると思う。
コントはひょうきん族から採点したが、さすがに時代が時代なので、現代の笑いの水準からするとかなり厳しい面もあるが、それは全てがさんまの責任という訳ではないため、採点は非常に難しかった。
コントはまず、『そのコントのキャラクターになりきる』ということが非常に重要である。その点に於いて、さんまはキャラクターになりきるということはなく、常に芸人としてのさんまをキャラクターの中に残している(キャラクターで笑わせているのではなく、芸人明石家さんまの話術で笑わせている)。
トーク番組や漫才であればそれでいいのだが、コントはあくまでコント中のストーリーやキャラクターで笑わせるものであり、コントを演じる上でこれは大きな足枷にもなりうるものだ。
キャラクターになりきれない、というか、初めからなろうとしていない。さんまは自分大好きの芸人であるから、『キャラクター』ではなくあくまで『明石家さんま』で客を笑わせたいのである。
よって、純粋なコント力だけを評価した場合、限りなくSに近いAランクが妥当だろうというのが、筆者の判断である。
『支配力』最高評価についてだが、ここで言う支配力とは、スタジオや舞台の空気、演者、スタッフ、客を一瞬で掴み、『場の笑いの主導権を完全に掌握する力』のことである(けしてAKBの劇場にいる支配人の話ではない)。
実力のある芸人であれば誰でも笑いの支配力そのものは有しているが、さんまほどの強烈な支配力の持ち主は、芸能界広しと言えど右に出る者はいない。
その支配力は筆者が唯一Sランク+を付けた、天才松本人志より上のレベルである(余談だが、以前『さんまのまんま』で松本とさんまが共演した時、互いが互いを牽制し合い、終始微妙な雰囲気のまま放送が終了したことがある。これは互いに強烈な支配力を持つ両者が、笑いの主導権をどちらが握るか、画面には映らない水面下で激しくせめぎ合っていたためである。さんまは後輩の松本の支配下にだけは絶対に置かれたくないと思っているので、けして松本のボケには乗らず、松本は先輩のさんまと言えど、自分のスタイルを崩してまでさんまに合わせようとはしない。互いに『主人公は自分』だと思っているからだ。要するに、互いに強烈な支配力を持った芸人の場合、どちらかが歩み寄らなければ笑いというものは成立しない。それが奇跡的に噛み合い、なおかつ融合しているのが『松本紳助』という番組だった。この辺島田紳助の解説で詳しく書きたい)。
さんまはサッカーが好きなので、さんまの強烈な支配力をサッカーで例えてみたいと思う。
『笑いとは、サッカーで言うところの『ボール』であり、さんまはこのボールをフィールド上で常にキープし続けている。無論周りも指をくわえて見ているわけではなく、当然ボールを奪いに来る。タックルやスライディング、あの手この手でボールを奪おうと試みるが、熟練の技術でボールをキープし続けるさんまから、自らの意思でボールを奪うことは不可能である。敵側では無理だ。
では、味方側ならどうだろう。さんまはたまに味方にボールをパスする。ボールに少しでも触れるには、この突然のさんまからのパスを待つ他ないが、これはあくまで『さんまが最後に自分でシュートを決めるため自分に返させる前提のパス』であり、上手くさんまに返せなかった者はさんまからの失望を買う。更に下手でも返せた者はまだ良いが、このパスを少しでも見落とした者は、フィールド上でのさんまの信用を失い、二度とボールに触れることすらできなくなるだろう』
これが筆者が今、即興で考えた『明石家さんまサッカー論』である。
実はお笑いの世界というのは、『誰が場のボールを支配するか』というところにかかっている。ボールに触れることができなければ、ドリブルやパスなどの仕事をすることすらできない訳で、このボールを如何に支配するかに、芸人は日夜凌ぎを削っている訳だ。
つまり、このボールを常にキープできるさんまは、フィールド上で最強の芸人なのである。
『しのぶ』最高評価についてはあまり語ることもないのだが、少なくともさんまが毎日バイキングを録画して、夜な夜な俳優くずれのオッサンに恋い焦がれている訳ではないことは確かである(あたりめーだろ)。
『しのぶ』とは当然あのアバズ……あわわ、演技力抜群の国民的大女優を指しており、さんまがその『猫なで声』のような至極個性的な喋り方や、あまり楽しくなかった(?)結婚生活をネタにして笑いを取ってきたことは、お笑い好きでなくとも周知の事実だろう。
芸能界きっての尻〇演技派女優との離婚までをもネタにして笑いを取ってしまうさんまは、正に芸人の鏡としか言いようがない(むしろこれができないからこそ、陣内智則は二流と言える)。
『しのぶ』ネタは最早さんまの鉄板の持ちネタであり、さんまの笑いに関する能力を査定するに於いて、最高評価以外は考えられないところだ。
ちなみに、黄色のアカシアの花言葉は『秘密の恋』らしいが、それがさんまとしのぶの間に何か関連するのかというと、ちょっと何言ってるかわからないとしか言いようがない。
一説によると、さんまとしのぶの恋は『不倫』だったとする向きもあるが、筆者はそうは思わない。
昨今これだけ大問題となり、多くの芸能人が失脚に追い込まれた不倫という罪を、当時人気絶頂だった『しのぶ』と『アカシア』……あわわ、明石家さんまがしていたなどとは、全く、本当に、これっぽっちも思えないのである。
だったら何故わざわざ書いたんだということになるが、書かなければ筆者がこの件について何も思っていないことを、世間の皆様にお伝えすることができないため、敢えて、心を鬼にして、熟考に熟考を重ねた上で、ううっ、辛い、苦しい、涙ながらに、苦汁の決断をした訳だ。
世間の皆様にはどうか二人が不倫をしていたなどというネット上の虚言は鵜呑みにせず、さんまのしのぶ最高評価だけを覚えて帰って頂ければ幸いです。これでいいですか。(???)
最後の『華』最高評価についてである。
凡人がやると確実に大怪我するボケを、さんまがやると何故スベらないのか、そこまでは書いた。
これを言ってしまうと身も蓋も無いし、才能の無い芸人がへこんでしまうため、あまり言いたくはない。言いたくはないが、結論を言ってしまおう。
さんまがスベらないのは、『さんまに華があるから』なのだ。
『華』があるから同じボケを言っても人よりウケるし、『華』があるから人に好かれ、国民的な人気者になれる。
では、『華』とはなんぞや、そんな便利なものなら芸人でなくとも誰でも欲しいという欲求が当然生まれると思うが、『華』とはその人の身体を覆った、目に見えない人を惹きつけるオーラのようなもので、生まれ持った天性のものだ。
だから、どんなに大金を積もうがダイエットしようが整形しようが髪型変えようが服装変えようが芸名変えようがボイトレ受けようが性転換しようが努力しようが、ダメなものはダメ。才能の無い者には一生かかっても手に入らないものなのである。
元々実力がある上に天性のスター性まで持っていたのだから、さんまが売れたのはある種必然だったと言えるだろう。
身も蓋も無いオチになってしまったが、ここでさんまの解説を締めたいと思う。
さんまは自分の笑いの計算を乱す者には、物凄く厳しい態度を取るらしいが、さんまに限らず売れている全ての芸人は自分の笑いの『テリトリー』を持っており、それぞれがプライドを持ってその縄張りを主張しているため、侵害されることを極端に嫌うのだ。
この『お笑いテリトリー論』も後に個別にまとめたいと思うので、興味のある方は是非ご一読頂きたい。
次回は、ビッグ3のあの芸人。
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