第3話理由を知りましたね。死んでください

今回の話は設定説明になります


前回のあらすじ


私が人を殺すと死神に言われた



以上!



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不二見「私が人を殺すってどういう事ですか!?」



私が人を殺す?


そんなわけない!


虫を殺すことさえ躊躇う私がそんな事出来るわけない!



死神「正確にはそうなりうる可能性があるという事です。」



死神「不二見さん。貴女は本来3日前亡くなる筈でした。しかし貴女は不死の水とかいううさん臭いものを飲んで不死者になった」



死神「これが厄介なんですよ」



不二見「やっかい...?」



死神「いいですか?生き物は皆生まれた瞬間に寿命が決まります。何時まで生きられるのかこれは運命で決定されているんです」



死神「私達死神はその最期を何時、どこで迎えるかを未来予測で見ます。」



不二見「未来予測...?」



死神「未来がどうなるかは運命で︎︎︎︎“ほぼ︎︎”確定されています。そして死神はその確定された未来を見ることが出来るんです」



死神「しかし、この未来予測にも穴があり予測出来ないものがあります。それは不二見さん貴女」



不二見「私!?」



死神「未来予測出来るのは運命の理に沿った者にしか出来ません。...まぁ要するに寿命がある普通の生き物にしか効かないって事です」



死神「不二見さん!貴女は理から外れた人では無いもの!だから未来予測が出来ないんです!」



不二見「その未来...予測?が出来ないことに何か問題があるんですか?」



死神「大ありですよ!!!」



不二見「うわ!いきなり大声出さないでください!」



死神「未来予測が出来ないって事は、貴女の行動1つで何もかも変わる可能性があるって事なんですよ」



死神「極端な例を出しますが、あと60年絶対に生きられる若者がいるとします。」



死神「しかし不二見さんがその若者に恨みがあり瀕死の状態にしたとします。そうなった場合どうなると思いますか?」



不二見「私がそんな酷い事を!?」



死神「例えばの話です!もう一度聞きます!そうなった場合どうなるかと」



不二見「えーっと.....死んでしまうとか?」



死神「そうです。普通に生活していれば確実に60年生きられたのに不二見さんの行動のせいで寿命が短くなったんです。」



死神「つまり貴女は運命を変えられる力がある。これが厄介なんですよ」



不二見「で、でもそれって私が誰かを傷付けるような事をしなければいいのでは...」



死神「そうでもないんです。貴女は存在自体がイレギュラー。何かちょっとした行動を起こすだけでそれが波紋のように広がり、他の人の運命を乱す可能性だってあります」



死神「貴女が信号無視をすれば、避けようと急ハンドルを切った車が他の人に突っ込み、本来ここで死ぬはずではなかった人を巻き込む場合だってあるんですよ」



不二見「....」



死神「だから貴方には死んで貰わないといけないんです!皆が運命通りの道を進むためにも....!そして私の昇進のためにも!」



不二見「最後私欲が混じってますけど!」



死神「貴女が不死身って事が上にバレたら私は大目玉なんですよ!!私達死神は対象者を3日前から観察する義務があります!」



死神「けど私が怠けてる間に、貴女は不死者になりやがって私は今非常に困った状態なんです!」



不二見「知るか!それは貴女の責任でしょうが!」



不二見「っていうか未来が見えるならそれも予測すればよかったんじゃないですか!?」



死神「運命はほぼ決まってるって言いましたよね」



死神「つまり絶対では無いんですよ。例外もあります」



死神「人智を超えたものや力。これらは運命を変える力があるんです」



死神「不二見さんが飲んだ水も人智を超えたものですから予測ができなかったんです。だから困ったことに...」



不二見「予測に頼りすぎて怠けるからいけないんですよ」



死神「うるさいデス!」



死神「はぁ...とりあえず今日は私のモチベだだ下がりですしここらで退散しますか」



死神「次会う時は死を覚悟してくださいね...!それでは!」



そういうと死神は部屋の窓から外に飛び出して言った



不二見「二度と来るなーっ!」



はぁ...私が人の運命を変えてしまうか....


そんな重い責任....背負いたくないな...



私はベッドに横になると


全てを忘れたくて目を瞑って眠ることにした

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