第2話 春のあどけなさを持つ君に

「春のあどけなさを持つ君に」


春のあどけなさを持つ君に

東風色(こちいろ)のときめきを届けよう

すべての命が輝き始めるこの季節に


夏のけなげさが似合う君に

青色の潮風を届けよう

渚の匂いを灼熱の太陽にのせて


秋のひたむきさを思い出す君に

金色の夕日を届けよう

稲穂の匂いをたそがれの空に向けて


冬のけがれなさをまとう君に

白色のコートを届けよう

ガラス越しに降り積もる粉雪を見つめながら


そうして

春のあどけなさを持つ君に

僕だけの声を届けよう

君だけにそっと聞こえる

愛の詩にのせて


春のあどけなさを持つ君に

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る