第41話
「ふむ、地味だがあのエミリーの新しい侍女は名をなんという?あのようなものがこの城におったとは」
「あなた…手を付けようとしているのならば、おやめになったほうがよろしいわよ?」
「ん?エミリーに嫌われてしまうか?」
「いいえ?よくてあなたの命がなくなってしまうからです」
「なに!?それはどういう…いや、よくてとはなんだ?悪ければどうなるというのだ?」
「王家がなくなるか、国がなくなるかでしょうね」
「たかが侍女1人でそのようなことが… 戯言がすぎないか?」
「おこりえるから言っているのです」
「……………」
国王主催のパーティーが開かれる中、小声で笑顔を浮かべながらいう王妃様に顔を真っ青にさせて汗をかく国王様も一応笑顔をうかべている…なんだろ、なにがあったんだろ……。
「やぁダイスケ、楽しんでくれているかい?」
「ライン様、え、ええ…華やかな素晴らしいパーティーですね」
「くっくっく、エミリーのためだもう少しだけ耐えてくれ」
「は、はい」
目の前で苦笑する超絶キラキライケメンはこの国の第1王子で俺たちが誰かに声をかけられそうになるとこのように割ってきてくれ周囲をけん制してくれていた。
「うわぁ…」
「すまないね」
「い、いえ」
視線を感じてみてみると第2王子と第1王女からにらまれるように見られていた。
「まぁ、お母さま直々の来賓の君にはおいそれと手を出しては来ないさ、それより見てごらん?」
「え?」
「エミリーの周りにいる子達さ」
ライン様に言われた通りみてみるとエミリー様の周りには同年代の女の子があつまりテトを愛でていた。
「さすがテト…あふれ出る可愛さがとどまるところをしらないせいか皆様の心を鷲掴みですね!」
「くっくっく!ああ、それにその周りにいる大人もね」
みると周りにいる大人たちやエミリー様と同年代の男の子数名は顔を蒼くし汗を噴き出していた。
「もしかして…テトの可愛さに畏怖の念を…」
「あははははは!そうかもしれないね!」
上機嫌に笑うライン様の意味がわからないけどとりあえずテトにあの汗をつけないであげてほしい。
「ライン様、タチバナ様お飲み物です」
「ありがとう」
「ナタリーさんありがとうございます」
パーティー用のドレスをきたナタリーさんは大人な感じでしかも今日はいつにもまして綺麗だ…けどピアスはトランプのダイヤみたいな形をしている…よくみるとフィーネさんはスペードがついた扇子をもっていてカリン先生はクローバーがついたブローチ、そしてアリスさんはハートがついたブレスレットをつけている…何か意味でもあるのかな?
「どうなさいましたか?」
「いや、4人とも今日も今日とてびっくりするくらい綺麗だなぁと…あとトランプみたいなアクセサリーを皆さんつけているんで意味があるのかなって」
「ふふふ、ありがとうございます。アクセサリーに意味はございませんよ」
「そうなんですね」
一瞬、ナタリーさんがライン様に目線で合図を送った気がしたけど気にすることはやめた、言いたくないことなのかもしれないしね。
「失礼するわよ?」
「邪魔するね」
「失礼します!!」
なんかパーティーって翌朝ぐらいまで続くらしくて、勝手に抜け出て寝たり、起きてまだパーティーがやっていたら参加するって感じらしい……なんてめんどくさい……。
「エミリーの役目は終わったよ」
「あとはゆっくり休むだけよ」
「そうなんですか」
俺達もナタリーさんに言われ会場を離れあてがわれた部屋に帰ってくると少しして王妃様とライン様そしてテトを抱いたエミリー様が料理と飲み物と一緒に尋ねてきてくれた。
「それでパーティーが終わるまでこちらでエミリーを預かってくれないか?」
「え?」
「残念ながら今、城の中で一番安全なところはここだからね」
「王妃様とライン様は大丈夫なんですか?」
「心配ご無用さ」
「そうですか、エミリー様をお守りしてもお二人に何かあったら意味がないのでお気を付けくださいね」
「ああ、ありがとう」
にこやかに笑ってライン様は俺の肩をぽんぽん叩いて王妃様と出ていった。
「モネがついているから大丈夫よ」
「そうですか、モネちゃんにも無理をさせてしまってるなぁ」
「まぁ、このやまがかたずいたらゆっくりしましょ」
「そうですね、みんなで温泉にでも行きましょうか」
「あら、いいわね」
「宿をおとりいたしますか?」
「そうですね、ザイードさんとナダン君の湯治によさそうな温泉があればいいけど、とりあえず終わってからにしましょうか」
「ありがとうございます、そうですね」
「たまに皆さんはわからない話をしますね」
「ふふふふふ」
話についていけないエミリー様にフィーネさんがクスクスわらってそれ以上聞けない様にしていた、やっぱフィーネさんつえぇ。
「おつかれさまです…役に立たずに申し訳ありません」
「おう、ごくろうさん」
「ザイードさんお疲れ様でした、ナダン君はゆっくりでいいからリハビリがんばってね」
「ザイード、こちらに食事を用意してあります。それとアンリももう変装はやめてかまいません」
「お?すまねぇな」
「ふぅ~けっこう疲れるのよね」
「ルイちゃんは申し訳ないけどもう少しだけがまんしてくれる?」
ニコッとわらってルイちゃんが頷いてくれた、ほんと二人はいつも優しい。
「タチバナさんの周りは賑やかで楽しそうでいいですね」
「そうですか?たしかに毎日なんだかんだで楽しくさせてもらってますね」
「うらやましいです」
「ありがとうございます、そういえばお姉さんがお一人なのに第3王女なんですね」
「え?ああ、えっと…もう一人のお姉さまはすでに他国に嫁いでいまして」
「そうなんですね」
「はい」
少し悲しそうにエミリー様がうらやましいというから話題をかえたのにさらに地雷を踏んでしまった気がします!
「本来、第1王女様がご結婚なさるはずだったのですがお相手の方が是非にと第2王女様をご指名したと伺っております」
「ほぉ~」
「
「そうなんですね」
「はい、それで怒ってしまった
「えぇ!?」
「どちらも私に分け隔てなくいつもお優しくしてくださっていたので悲しかったです」
「そうなんですね…」
親子ともども追い出せるって第1王女様って強いんだな。
「ん?」
「にゃぁ~…」
「はぁ~…やっと一息ついたとこだったんだがなぁ…」
「ザイードさん行きましょうか」
「ああ、アンリここはまかせるぜ」
「わかったわ」
外に何人かの気配を感じたから行ってみようかなと思うとザイードさんも肉を一口ほおばって立ち上がってくれ、アリスさんが俺のグローブを手渡してくれテトが肩に乗ってくれた。
「お気をつけて」
「ありがとうございます」
「全員殺さないでね?」
「はっ!できる限り考慮するぜ」
フィーネさんの言葉にザイードさんが鼻で笑ってひらひらと手を振って先に出て行ってしまったので俺も急いで後を追った。
「お二人はどちらに…」
「心配には及びません」
「そうね、お客を迎え入れに行ったのよ」
「そ、そうですか」
出ていった二人に心配げな目線を送っているエミリー様ですが、この程度の気配の相手では何人いてもあの二人には勝てないので心配は無用だと思います。
「おい、そっちはまかせるぜ?」
「はい」
外に出るとザイードは裏へと回っていってしまった。
「にゃぁ~」
「うん、あの!すみませんが隠れてないででてきてもらえます?」
「!!!」
「ありがとうございます、あ!そっちに隠れている二人もお願いしますね」
「!!??」
俺とテトが全員がいる方向に声をかけていくと6人の黒ずくめの男達があらわれた、あれ?1人は女性っぽいな…まぁいいか。
「一人で我らを相手するつもりか?」
「いや、テトもいてくれてますよ」
「はっ!そんな猫!」
「ま、まて!お、おい…その黒猫はまさか…クトゥールでは」
「そうですよ?可愛いでしょ?」
「貴様!そんな化け物をかわいいだと!?いかれてるのか!」
「あ゛ぁ~?」
「!!!!!!!!!!」
もしかしてテトを化け物っていったのか?こいつらのほうがいかれてやがる!
「いかれてんのはお前らだろ!よくみろ!このつやつやの毛並み!赤い首輪のワンポイント!どっからどうみても可愛さが天元突破してんだろうがっ!」
「なぁ~♡」
「な…だめだ…こいつ完全にいかれてやがる…」
「クトゥールを可愛いだなんて…」
「まぁいい!こいつをさっさと始末しろ!クトゥールといえどそんなに小さいんだ!我々全員でかかればなんとかなる!」
「………おまえら……テトを
「ひぃ!」
「な、なんだこのちから……」
もう完全に頭に来た…ぶっとばしてやる!
「どうせ……エミリー様を襲いに来たんだろ…だったら手加減なんかしないからな」
「くっ!ば、ばけものめ!一斉にかかれ!」
「んなもんくらうかボケぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
「ぐはっ!!!!」
「がはっ!」
「ぐえぇぇぇぇ!!!」
「な!?い、一撃で3人を!?」
「こんなもんじゃすまさねぇからな!!!」
「ぐはっ!」
「ひぃ!」
5人の男を殴り飛ばすと気絶した……あとは……。
「ひぃぃぃぃ…い、命だけは…な、なんでもします…しっ知っている情報もすべて話します!…か、身体もさしだします…お、おゆるしください…」
「にゃぁ~」
「テトにまかせるよ」
「にゃぁ~………ぐるぅぅぅぅぅぅ」
「ひっ!も、もうだめだ……」
テトが肩から飛び降りて女の前でおっきくなって顔を近づけると女は失禁しながら気絶してしまった…とりあえずアリスさんにもたされている袋からロープをだして全員をしばりあげた、さすがに敵とはいえ女性を男達と一緒にしばりあげるのはかわいそうだから一人別にしばりあげた、テトは嫌そうな顔して小さくなってまた肩にもどってきたから運んでもらえそうにない…そりゃお漏らししてるんじゃいやだよね、俺もテトについたら嫌だから牽きづっていこう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。