第29話
今日の仕事も無事に終わった…カリン先生にきいてナダン君の命に別状がないことでほっとしたけどナタリーさんはあれからどうしたんだろ…。
「って、あれ!?」
「どうなさいましたか?」
「アリスさんが目の前にいるのにクエストのメールがきたんですよ」
「え?そのようなことが起こるはずが!」
「いや、ほんとですよほら!ってあれ!?メール開いてないのにカウントダウンが!」
「!!タチバナ様!!」
メール受信ボックスを見せただけなのにカウントダウンが始まり俺とアリスさんが異世界に飛ばされた。
「あれ?いつもの家じゃないですね」
「そのようですね…タチバナ様お気をつけてください」
「はい」
転移された場所は見慣れない豪華な部屋にでて俺がキョロキョロする中、アリスさんは落ち着いていた。
「ふむ…どこかの屋敷のようですね」
「そうですね、アリスさんの力で元の世界に戻れないんですか?」
「無理です、先ほどからためしておりますができません」
「そうかぁ、とりあえずここから出て試すしかないですね」
「そのようですね、では参りましょう」
アリスさんが淡々と部屋のドアをあけ廊下にでた、いや、急に襲われたりとか気にしないんだ!
「私とタチバナ様が二人でいればそうそう後れを取ることはございません」
「俺なんて役に立ちませんよ!」
「いいえ、大丈夫です。私がサポートいたしますので」
「わ、わかりました」
ツカツカと先を歩くアリスさんが頼もしい!もう結こ
「いたしません」
「ひぃ!すみません!」
「しっ!お静かに」
アリスさんに口をおさえられ柱の陰におしこまれた。
「ったくよぉ、見張りなんてめんどくせぇぜ」
「そういうな、これで給料がいいんだからよ」
「まぁな!…ぐふっ!」
「なっ!てめぇらはっ!…がっは!」
「…………………」
「ふむ、まぁないよりはマシですね、タチバナ様はこちらを」
「あ、ありがとうございます…アリスさん…めっちゃ強いんですね」
「おそれいりますが、そのようなことはございません…私は弱いのです」
「え?」
「さぁ、参りましょう」
男達の身ぐるみを剥いで服やズボンで拘束して武器を奪ったアリスさんに手渡されたショートソードをもって後に続いた。
「だいぶ装備も充実してまいりました」
「そ、そうですね」
そのあとも階段を下りるまで3回見張りとあったけど見つけた瞬間にはアリスさんが倒していって全員同じ目にあって今の俺はショートソード2本とガントレットっていう小手みたいなものを両手につけていた。
「あぶない!くっ!」
「アリスさん!」
急にアリスさんに押されて倒れるとアリスさんが腕を抑えて座り込んでしまった。
「タチバナ様お怪我はありませんか?」
「俺は大丈夫です…って!アリスさん血が!」
「私は大丈夫にございます」
「ちっ!うまくかわしやがったなぁ」
「!?」
アリスさんの肩口が切れ血が出ていた…目の前にニタニタしながら言った男がもつ湾曲した変な形の剣の先にはアリスさんの血がついていた。
「おとなしくしておいてくんねぇと困るんだよ」
「おとなしくしろって…殺す気だったろ」
「用があるのはおめぇでそのねぇちゃんには用はねぇってか、むしろ邪魔だからな」
「はぁ~…一応尋ねますがここはどこでなぜこの方を狙うのですか?」
「ここはどこかはいえねぇ、んでどっかの誰かがそいつに興味があるんだとよ」
「そうですか…」
「おいおい、その体で無理すんなよ、動くと回りが早くなるぜ?」
「ちっ!やはり毒ですか…」
「ちょっ!毒!?アリスさん大丈夫ですか!?」
「おいおい、ねぇちゃんの心配してねぇで自分の心配してたほうがいいんじゃねぇのか?遅かれ早かれそのねぇちゃんは毒で死ぬんだからよ」
男がさらにニタァと笑った瞬間…久しぶりにぶちぎれた!もうゆるさねぇ!!!
「まだカリン先生なら助けてくれる…」
「その先生ってのはどこにいるんだぁ?あぁ!?」
「うるせぇ!てめぇをぶっ飛ばしてアリスさんをつれてくんだよ!」
「はっ!やれるもんならやって…なっ!?」
「死ねごらぁ!」
「がはっ!」
「タ、タチバナ様!!!!!!!!!!!!」
「まだだぞ!てめぇ!!おらぁ!」
「や、やめっ!がっは!ぐっは!!」
余裕かまして油断してるから懐に飛び込んで剣の刃を握って抑えて思いっきりボディーにパンチを打ち込んで区の字に身体をまげたから渾身のアッパーを顔面に叩き込んでやった。
「てめぇも同じ目にあいやがれ!」
「ま、まさか!まて!!悪かった!!!全部話す!まてって!ぎゃぁ!!!」
俺は男の剣で両手両足を斬りつけてやると男は痛みでもがいて暴れていたから思いっきり顔面を蹴飛ばしてやると男は気を失った。
「もう埒があかねぇ!ちまちま廊下なんて歩いてる場合じゃねぇ!」
「きゃ!た、タチバナ様なにを!」
「おらぁ!!!!」
「なっ!」
丈夫なガントレットだから手が余りいたくない!壁を思いっきりぶん殴って壊して部屋に入るとそのまま反対側の壁をぶん殴って壊した。
「おっと、あいつも連れて行くか」
俺は男の襟首を捕まえてズルズル牽きづっては壁を壊してすすみ、4つ目の壁を壊したときに外に出た。
「アリスさん大丈夫ですか!」
「はぁはぁはぁ…はい…」
「ここから家にもどれますか?」
「くっ!や、やってみます…」
アリスさんが真っ白な顔をしながらいうと景色が変わり始め、きづいたら家のリビングについていた。
「モネちゃん!ルイちゃん!!」
「はい」
「どうなさいましたか?」
「アリスさんが襲われて毒に!カリン先生を至急つれてきてくれませんか!」
「!!かしこまりました!!」
「アリスさん!もう大丈夫ですからね!!」
「は、はい…」
「アリスさん!!」
アリスさんがぐったりと意識を失ってしまった!ヤバい!ヤバい!
「どうしたの?って!アリス!!」
「フィーネさん!アリスさんが毒を!」
「こっちよ!すぐに横にするの!!」
「は、はい!!」
騒ぎを聞きつけたフィーネさんに言われて俺は自分の部屋のベッドにアリスさんを寝かせた。
「どういうことよ?」
「アリスさんと急に異世界に飛ばされて脱出するときに襲われたんです」
「え!?」
「どこですか!」
「あっ!カリン先生こっちです!!」
すぐにカリン先生がきて診察するといい俺だけ部屋からだされた。
「くそ!俺なんもできねぇ!」
「にゃぁ~…」
「テトなぐさめてくれるの?…ありがとう」
「タチバナ様あの
「あ!そうだった!モネちゃん、あいつまだ息してますか?」
「しぶとく…」
「じゃあ、身動きを取れなくしてもらえます?…アリスさんの治療が終わるまで生きてたらあいつに全部話をさせるんで」
「か、かしこまりました」
あの真っ白な顔のアリスさんを思い出すと今でも頭にくる!
「タチバナさん、どうぞ」
「カリン先生!アリスさんは!」
「ギリギリ解毒が間に合いました!もう大丈夫です!」
「よかったぁぁぁ~」
「タチバナなにがあったの?」
俺はカリン先生とフィーネさんにこれまでのことを話した。
「その人のところにいきましょう」
目が据わったカリン先生をひきつれて男のところに行くと太いチェーンで男が椅子に縛られていた。
「ふむふむ、アリスと同じ毒ですね」
「はい、こいつの…ああ!この剣で斬られると毒が」
「調べてみていいですか?」
「はい!」
俺は覚えていなかったけど男の太ももに剣をさしていたようでカリン先生が躊躇なく剣を引き抜いて適当に足を止血していた。
「あら、それって毒蛇の剣じゃない?」
「どくじゃのつるぎ?」
「ええ、特殊な製法で作られる剣でね?何匹もの毒蛇の毒を織り交ぜてつくる剣よ」
「そんなエグイ剣でこいつは…アリスさんを!」
「タチバナおちつきなさい?カリンがいてよかったわね」
「え?」
「いったでしょ?いくつもの毒を混ぜてるって、カリンじゃなければ解毒をできていないわ」
「そ、そうですか!カリン先生!ありがとうございます!」
「い、いえ!友達を救っただけですから!」
「カリン、治さなくてもいいから殺さないでくれる?」
「え?」
「こいつには色々話してもらわなきゃいけないじゃない」
「そ、そうですね!」
どす黒い笑いを浮かべたフィーネさんに顔を蒼くしたカリン先生が頷いて治療をはじめた。
「カリン待ちくたびれたわ、こいつたたき起こして」
「えぇ!?」
「自白する薬を最大限に濃くうってやればいいのです」
「ルイちゃん!?」
「なぁ~…」
「テ、テトまで…」
「お待ちください!まだ安静に!!」
「大丈夫です」
「ちょ!アリス!」
険吞な雰囲気になった時、モネちゃんが必死に止めるのも無視してアリスさんがふらふらとやってきた。
「アリスさん!無茶ですよ!」
「ちょっと!なにやってるんですか!絶対安静ですよ!!」
「大丈夫です…それより情報を聞き出すことが先決です」
「そうね、それで?アリスそっちには連絡したの?」
「はい、さきほど…早急に調べるといってくださいました」
「そう、ならカリンさっさとこいつを起こして自白させるわよ」
「は、はい!」
止められない物を感じたカリン先生が男に注射を1本うつと男の体が一瞬びくんと動きそのあと目を覚ました。
「ぐふぅ~…こ、ここは…」
「お目覚めの気分はいかがかしら?」
「あぁ?…!!!」
「さて、あなたに選択肢をあげるわ」
「あぁ?死にたくなければ話せってか?」
「なにいってるの?タチバナを襲ってアリスが死にかけたのよ?あんたが生きる選択肢なんてあるわけないじゃない」
「なっ!だったら何を選べってんだよ!」
「簡単よ、自我を保って自分として死ぬか、自分のすべてを消されて死んでも傀儡として道具にされるかよ?」
「!!!!!」
「あんたの毒は完全に解毒してないの、死んじゃう前に選んでくれる?」
「くっ!ふざけんな!」
「しょうがないわね!」
フィーネさんがやれやれと言った感じで指をパチンとならした。
「あぁ!?なんだこりゃ!!目、目がみえねぇ!!」
「ええ、視覚を消したの」
「なっ!」
「話す気にならないなら10カウントに1つずつあなたを消すわ」
「お、おい!ちょっとまて!!」
「9…10」
混乱しあたふたしている男を無視してフィーネさんが再び指を鳴らした。
「な、なにをしたんだ!」
「なにって、あなた手足がうごく?」
「へ!?…う、うごかねぇ!うごかねぇよ!た、助けてくれ!!俺は雇われただけなんだ!」
「雇われたってことは自分の意思でやったってことよ?」
「ひぃ!」
三度、指をならした。
「臭いがしなくなったでしょ?」
「ひぃ!!も、もうゆるしてください!!」
「話してくれたら楽に死なせてあげるわ!」
「は、話します!話しますから!もう俺を楽にしてくれ!!」
フィーネさんがニタリと笑うと目が見えないはずの男がビクンと体を震わせ涙を流して恐怖に負けたのか話し始めた。
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