棘とシトラスへの応援コメント
無駄な部分がない、登場する小道具や言葉すべてに意味がある、物語も文章も全てが洗礼されていると、読み終わって一番初めに思いました。
また、この作品は私には作り出せない秋冬さんだけのものだなと思いました。棘やシトラスを使った表現は、まさに秋冬さんの感性なのでしょうね。本当に憧れます。
また、技術的な面でも秋冬さんの唯一無二だなと特に思ったのは、序盤の帰り道のシーン。
「言葉を交わしたわけではないが、いつも朝倉が前であった。」という文章が出てきた時、私は「主人公はあまり自分の意志を持たないのか」という風にしか捉えられませんでしたし、もし自分がこの表現を使うなら、「主人公はあまり意志を持たない」というマイナスな意味しか取り込めないと思います。
でも、その文章で秋冬さんは朝倉と主人公が深い関係にあるということも示すことができていて(それもハンドルとエンジンで例えて)非常にスマートだなと思いました。
終わり方も、私には絶対にできないです。秋冬さんにしか出来ないものだなと思います。
最後の最後まで仲の良さを見せつけてくれた二人の登場人物、私にはとってもとっても輝いて見えました。
作者からの返信
返信の方遅くなってしまい申し訳ありません。そして熱い応援コメントありがとうございます。とても励みになります。さて、私の小説を読んで「無駄な部分がない」と言ってもらえたのは初めてで、とても驚いております。と言いますのも、私の小説は初めから終わりまで「無駄なもの」だけで構成されていて、いらない部分を削ったら文字数も「0」になる、とずっと私自身考えていたからです。他の物書きのように「考え抜かれた構成」や「後々に生きてくる伏線」なんて全くない。プロットも作らない。アイデアと冒頭の一文だけ考えて、あとは最後まで書ききるだけ。このやり方でなぜか上手くいっていたのですが、心の奥底では「どうにかしなくては」とずっと思っていました。
しかし今日、ミヤシタ桜さんから応援コメントをいただいて、その考えがひっくり返りました。もしかしたら私は(変な話ですが)無駄なものを書き続けた結果「無駄が洗練」され出しているのかもしれません。もっと言えば昔は「無駄なもの」として書いていたものに、いつからか「意味」を与えることができるようになったのかもしれません。そうだとしたらとても嬉しく感じます。
そう考えると「言葉」というものは本当に取り扱いの難しいものですね。今まで「無駄」だったのに、ずっと書いていると急に「価値」のあるものに変わる。本当に癖のあるものだと感じます。ただ、だからこそ、その「言葉」と言うものをいつか上手に扱えるようになりたい。文字と寄り添って生きることを楽しんで、生きてみたい。そう思う自分がいます。ミヤシタ桜さんも精いっぱい執筆を楽しみましょう! 応援コメントありがとうございました。
棘とシトラスへの応援コメント
今までの秋冬遥夏さんの呟きから、実在する“相棒”さんとの青春を、秋冬遥夏さんなりに文章にされたのだと感じました。とても面白かったです。
作者からの返信
忙しい中、私の作品に足を運んでいただきありがとうございます。いつもはファンタジーを書いている私ですが、この話だけは相方に向けて真っ直ぐに書きたいと思い、この形式を取らせていただきました。面白いと言っていただけて、正直ホッとしております。
執筆中は、私たち自身のことを書いても「面白く」はならないと感じたので、フィクションとノンフィクションの融合にすごく頭を悩ませました。書き上げて一番に相方に見せた時に「ええやん」と言ってもらえたことが、なによりも嬉しかったです。
棘とシトラスへの応援コメント
執筆お疲れ様でした。人にはそれぞれ違う青春がある…それを読んでいて思いました。青春には色々な形やストーリーがありますね!やはりお互いを高めあえたりする関係っていいですね。
文にも出てきていましたが、『どれだけ書いても完璧じゃないと思う』という言葉や、『優しい心を持っていたいけどちょっとしたことでイラついて傷ついて…』という言葉にとても共感しました。
部誌になるのがとても楽しみです
作者からの返信
ありがとうございます。私はどんな人でも青春を送っていると思っています。それがどんな形であれ若い時に過ごした時間は、青く輝いている。今回この小説ではそんな青春を、ありのまま書くことを意識しました。面白いと思っていただけたら、なによりです。
話が変わりますが、私は日々小説のネタになるピースを集めています。書くときは集めたピースの中から、一番しっくりくるもの使う。今回東雲さんが共感してくれた部分(どれだけ書いても——)は、東雲さん自身がいつかおっしゃっていたことを、そのまま使わせていただきました。つまりここは東雲さんのために書いた一文。共感していただけて嬉しい限りです。そして小説にもあった通り、私は朝倉のそんな「完璧主義」な部分も、個性であり、青春の一部だと思います。朝倉も、東雲さんも、自分に真っ直ぐに生きてて、とてもカッコいいし、尊敬いたします。ぜひそのままでいてください。
長文失礼しました。私も部誌にするのが楽しみです!
棘とシトラスへの応援コメント
「青春の歩幅」というタグが素敵です。
私は秋冬さんの作品を昨年から少しずつ、少しずつ読み進めています。
今日はこの作品のタイトルである「シトラス」という単語に惹かれて読み始めました。レモンでもオレンジでもなく、シトラス。言葉選びが好きです。
ヤマアラシのジレンマは私も高校時代に倫理で習って今でも強く印象に残っています。
秋冬さんの書く物語を読むとなぜだか目が潤みます。なぜだかはわかりません。初めて読んだ秋冬さんの作品『田中カメレオン』もそうでした。しかし、目が潤むのは『田中カメレオン』だけではないようです。不思議です。
素敵な物語をありがとうございました。
これからも応援しています。
私からのお手紙のような応援コメントでした。
<追記>
私の短歌コンテストの応募作品に応援のハートを付けて下さりありがとうございました。
作者からの返信
肺炎になったり、色んなことがあり返信の方遅れてしまいました。申し訳ありません。人生は大変なことばかりですが、このコメントのおかげでもう少し頑張ってみようと思えました。ありがとうございます。私の物語を読んで雨虹さんが「目が潤む」と言ってくれる限りは、ゆっくりでも自分の文章に向き合ってみようと思います。
この小説は高校時代にとなりで小説を書いてくれた相方(浅雪ささめ)に感謝を込めて、必死に書いたものです。構成も甘いですし、どうしようもない話ですが、苦しいことも、愛おしいことも、精いっぱいに詰め込んで「僕は君が大好きなんだよ」って一万文字にしました。改めてみると恥ずかしいですが、忘れないように残してあります。
PS.文学フリマではありがとうございました。短歌もどれも素敵でした。