異世界(中世程度の文明)についてのイロイロなアレ
カイラム
食文化のアレ
転生者や転移者が存在していて、彼らが持ち込んだ技術・文化という前提条件の説明がないのに、やたら現代世界の食文化に近い食事風景が見受けられます。現代にある食材や調味料は、生産・流通・保管においてそれなりの文明レベルが要求されます。
ちなみに、前振りとして、収納スキルと時間停止機能付きマジックバッグは珍しくてチートみたいな設定をよく見るのですが、そういうのがないと、基本的に地産地消になるから、料理のバリエーションはお察しになるはずです。
そういったわけで、現代の定食屋さんやファミレスさんにあるような豊富なメニューが定番として存在できるのって、どれだけそういった手間がかかるのかとか、そういったレシピが広く世に広まるにはどうなっているのかとか、想像してみて欲しい(それ以前に知的財産権がないから、生産活動自体が門外不出の知識の塊なわけで、だから徒弟制度や座といったもので既得権益を守ろうとしているんです。簡単なコツほど人に教えたくないんですよ、飯の種ですから)。
次に、スイーツに関してはレシピを見ると、ドン引くほどに砂糖・バター・牛乳・クリーム・鶏卵・食用油などを使っています。その上、冷蔵・冷凍設備についての言及もないのに、冷製のスイーツまで存在するのです。さらにさらに、生乳や食用油、鶏卵、青果の鮮度を保ち大量に輸送する方法や、これらの基本的に足の速い食材を使って、どのように店舗を維持するのかが、気になって気になって仕方がないです。食材の保存技術が中世並みなのに、こういった足の速い食材を使って、スイーツを定番商品として店舗が運営できるというのは、まさにファンタジーなのでしょう。
冒険者の携帯食料が、カチカチに焼しめたパン、干し肉、乾燥野菜、乾燥果実などの理由は、水分が少ない方が軽いというだけでなく、水分が少ないほど日持ちするという、経験的な知恵からきているのです。現代でも、全部自分で担いで行く、登山&キャンプをしてみればわかりますが、最初の夕食分くらいは生鮮食品にできますが、あとは缶詰とビスケット、お湯沸かして固形スープ入れたものなどになると思います。
まあ、ファンタジーだから、食材のバリエーションは魔物関連で補えるのかなとか、鮮度を保つように魔法的なあれこれがあるのかなとか、読み手は勝手に脳内補完するんですけどね。
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