第2話- ハデスの目

悲しげな瞳の奥で

その手が届く事を願っている

触れれば脆く崩れさってしまうのに

愛しさも宿す瞳の煌めき

その声が届く事を願っている

囁きは風の音色でかき消されてしまうのに

瞬いた瞳の一瞬で

冥府へ連れて行ける事を

知っているから

覗き込んだその目に全てを捧げた

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