誘惑

細く白い指先でグラスを持ち上げ

真紅のワインを口に含み

妖艶な眼差しを向けるあなた


ほんのりと染まった頬と

ワイン色の紅がひかれた唇に

僕の目は釘付けになる


いらっしゃい 坊や

私の元へ


大きく開いた胸元

腿も露な深いスリット

大胆に足を組み替えて


僕の視線は落ちつきなく

あちらこちらと 彷徨い続ける


さぁ 行きましょう

秘密の場所へ


差し出された しなやかな手に

吸い寄せられて 口づけて

僕はどこへ行くのだろう


あなたの世界へ

二人の場所へ


僕はあなたに誘惑される

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