さよならのあと

『わたしのことは 全て忘れて』

わたしはあなたに そう言った


『僕がいたこと 忘れないで』

あなたはわたしに そう言った


わたしはあなたを想って言った

あなたもわたしを想って言った


他の誰かと 幸せに

そこに 思い出なんていらない

他の誰かと 幸せに

そう願う僕を 忘れないで


さよならの後で わたしは祈る

あなたがに幸せが訪れるよう

わたしはあなたを 忘れられない

きっとずっと 永遠に


偶然見かけた笑顔のあなたの

隣に素敵な彼女がいたの

胸が痛くて 見られなかった

気付かれぬよう 通り過ぎた


わたしのことは 全て忘れて

これもわたしの本心だけど

お願い どうか忘れないで

あなたを想う わたしがいたこと


相反する二つの想い

さよならのあとも あなたを想う



---

ずっと、前者が普通だろうと思っていました。

かなり長い間。

でも。

ある歌の歌詞で、

「えっ」

と、思いました。

その歌は別れの曲なのに、本当に素直に、「僕がいたこと忘れないで」と歌っていて、すごく衝撃的だったのを覚えています。

しばらく色々考えて、これはこれで素敵だなって、素直に思いました。

でも、わたしにはやっぱり、言えそうにないです。

別れる相手に、「わたしがいたこと忘れないで」なんて(////)

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