私の幸せとは
雪姫
第1話 私の価値とは。
15歳夏。私は当時好きな人と結ばれた
やってはいけない事なのを分かっててお互いの同意の上してしまった。
私の好きな人は私の事は好きではなかった。妹のように見ていたんだと思う
それを分かっていたのに結ばれた。と自分の都合のいい解釈をした
それが、最初の私の罪。
1年後私は当時好きだった人との子をお腹に宿した。
気づいた時にはもう4ヶ月はとっくに過ぎていて
気づくのも遅かった。
私は彼に妊娠したことを伝えた。
その時彼に言われたのは
「下ろせ」
その一言だけだった。
私は嫌で自分らの都合で子供を宿し、自分らの都合で子供を下ろすなんてそんな事出来なかった。
「だったら私ひとりで育てる。この子に罪はない。」
今思うとなんて綺麗事を並べてるんだろうと思った
今読んでる皆さんもそう思うだろう。
私は彼にそう伝え
妊娠している事、学校やめる事も母に伝えた
母は最初は驚いていたが私が決めたのならそれでいいと言ってくれた
彼の両親にも彼の子がお腹に居ることを彼と一緒に伝えた。そのうえで私は1人で育てます。と伝えた
ただ、その時言われたのが
「息子との子供なわけないだろ」
だった。
彼の両親は私のお腹にいる子は彼との子では無いと思われていた。
彼は彼で15歳の時から付き合っていた事を伝えたが彼の両親は信じなかった
それもそうだ。未成年の息子が未成年とデキたなんて。信じたくないだろう
彼の父親と私の母親はとある事情で険悪状態なのもあって信じたくないのもあったのかもしれない
その日以降私は何がなんでも私が育てる。立派に育てるんだ。と彼に最初に言った時より覚悟が固まった
学校辞める前に同級生8人と彼と彼の友達が教室で集まって私に対して
「下ろそう」と言われたけど
私はちゃんと育てるから。と言って教室から逃げ出し
その後高校をやめた
それからは家の近くに産婦人科がないので電車で市立病院に通い母子手帳を貰い
赤ちゃんのエコーを見たり楽しかった。
悪阻の時期はとてもしんどくて、ご飯食べようとしただけで吐き気がしていた
安定期に入るとちゃんとご飯も食べれるようになり
それなりに楽しかった
ただ妊婦健診の時に電車乗っていると
毎回席に座れずに居たのが辛かったくらい
そして出産予定日の前日私は妊婦健診が終わり帰ったその日
陣痛がきた。
最初はお腹がズキズキするな、っていう感じだったのだが
これは陣痛だと気づきすぐ母が陣痛タクシーを呼んでくれた
その時彼も一緒に来てくれた
丁度バイト終わりだった為一緒について行く。と言っていた
今思うとおかしな話ですよね。下ろせ。といい彼は彼の人生を歩むはずなのに出産する日だけ彼は一緒に来てくれるなんて
病院に着いた時には私はもう破水していたらしく
すぐ分娩室に案内された
そして出産予定日当日。男の子が産まれた。
最初は本当に子供がでてきた…。と思ってしまい
驚いたのと嬉しくて泣いてしまった
それが平成28年の夏だった。
その日から私は母の支えてもらいながら子供を育てた
出産した日以降彼とは連絡を取らなかった。
彼には彼の人生があるから。邪魔をしたくない。という気持ちもあった。
子供を産んで数ヶ月後彼から久しぶりに連絡がきた。
その時にはもう別れて居たのだが
彼が家から出ていくので新しい連絡先など
子供の件に関してごめん。と言われた。
私は自分の勝手な思いで子供を産んだので
養育費も要らない。と言っていたので連絡先貰ってもなと思いながら
連絡先を保存した。
そして子供が産まれて半年経った日。
私には彼氏ができました。
子供がいることをわかった上で相手も了承してくれました
しかし。ある日突然相手と音信不通になりました
その時の私はそりゃ当然か。と思い、思った以上簡単に諦められました。
相手と別れたことを知人に話したら
「お前に価値がないから相手も連絡取らなくなったんじゃない?」
と言われました。
私は何もかもわからなくなり
初めての子育てということもあったのか
育児ノイローゼになってしまいました
その時の私を近くで見ていた母によく言われたのは
「少し休みなさい。子供は見てるから。気晴らしに遊びに行っておいで」
でした。
母に気を遣わせ。1人で育てる。立派に育てると言っていたくせに
全然ダメな私は自分に絶望をしていました
私の価値ってなんだろう。
その事を考えてばかりでした。
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