指先の冬

うっすらと雪が積もった月

兎たちはいつもより着込んで

寒そうに仕事をしていた


今年は出番が遅かった

文句を言う枯れ葉は

飄々とした北風と一緒に

ふらふらと踊っていた


今年の枯れ葉は足取りが重い

夏が手にしがみついてきたのに

末端神経はまだ寒いと言っている


排気ガス混じりの風が吹く

枯れ葉が揺れて落ち葉になった

なぜだろうか

彼が少しだけ嬉しそうに見えた

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