第22話 欲しいのは謝罪じゃなくて休み

年度末で忙しい。人がいない。

感染者対策と予防で濃厚接触疑いは自宅待機。人材派遣。療養休暇。人事異動。


コロナのせいで色々なものが狂った。

祝日も消化できず、年休も消化できず、年始休も消えた。買取は理事長が拒否した。休みは休めと言う。こちらの要求は拒否したくせに。


事務員に相談したら、上の人に相談すると言われた。

待ったけど何も言ってこないので自分で確認したら知らなかったと言われた。


所長に大丈夫かと聞かれた。

そもそも麻痺して二週間経過している。

薬飲みながら眼帯つけて仕事もしている。

大丈夫か聞くだけでなにもしてくれない。


次長に最初診察を受けてすぐに報告した。

そこから上にも下にも話が広がっていないから自分で広げた。


様子を聞きにきたが、麻痺がそんな簡単に治ったら苦労しない。


療養休暇の仕組みを誰も教えてくれなかった。

病院の先生も教えてくれなかった。

聞かなかったから? 聞かれなきゃ説明しないの? 診断から二週間までとか、言われなきゃ知らんよそんなこと。


療養が必要な事態になったことがなかったし、本当は休んでほしかったって、なんでそのとき言ってくれなかったの?


ステロイドで気持ち悪かったのに無理して働いて得たのは不信感と気持ち悪さと無茶して溜まった疲労とストレス。


同僚は心配はしてくれる。

休んでと言うが、上が認めてくれない。

体調が悪いなら休めって、すごくイヤそうに言われた。


あとから無茶させたとか心配だとか言われても響かない。気遣いは無駄だった。


看護師から何で休まなかったと怒られた。

なら、助けてくれるのか?

現場のフォロー入ってくれないのに。

仕事が違うと断って立ち去ったのに。


麻痺が残る。一生続くことになるとか、自分最優先しろとか……ああ、もう、ウルサい。助けてと散々声出したのを無視し続けてきた人の雑音がうるさい。


結局眠りが浅い。

眠りが継続しない。

眠気がない。


今日も仕事。

明日も仕事。

休みは病院。


趣味の食べ歩きは食べれないからできない。

好きな麺類もまだ啜れない。

音が痛いからゲームセンターもいけない。

大口開けれない。音が痛いからカラオケもいけない。

人混みも無理。


文を書くか読むくらいしか残ってない。

なのに、書くとこんな暗い話しか出てこない。

読んでも面白いと感じない。

寝れない。動かない。動かせない。


ワクチン、打たなければ良かった。

推奨しまくる政府や病院が憎くて仕方ない。

軽度の麻痺でしょとか、体は動くんでしょとか……。


好きでなったわけじゃないし、打ちたくてワクチン打ったんじゃない。


もう考えも感情もグシャグシャだ。

止めよう。うん。辞め。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る