第56話小川町 西光寺の枝垂れ桜 その二

56 小川町 西光寺の枝垂れ桜  その二


  平成二十年三月二十六日


前回(第十七話 平成十四年三月二十四日)に来た時に花が終わり気味


だったので再度の挑戦で大きな紙を持って来た。


今日は腰を落ち着けて描くつもりだ。


幸い、ほとんどの人はカタクリの花を見に来るので枝垂れ桜の方は


チラッと見るだけで山の方へ行く。


幹の前に立ちはだかって描けないという事は無くなる。


この寺は描きたいものが多い。


まずはカタクリの花だが、カタクリは私のように午後に来る人には


花びらを閉じてしまうので不向きである。


カタクリの咲く斜面に一本だけ,太い染井吉野があり、その側に墓石らしき


ものがある。


そこも絵にしたいところだ。


ここがお墓だとしたら羨ましい限りだ。



本堂の山の斜面にあるお墓へ上がる道の所に椿の樹がある。


これも絵にしたい。


この寺に来るとき、細い川を渡って来たが、その川の景色も描いてみたい。


など、考えながらスケッチしているとカタクリを見終わったらしい


人が暇そうに私の側に来ておしゃべりをする。


そのおしゃべりの中で駅の反対側にあるお寺にも枝垂れ桜が


あるというのでその寺へ行ってみる事にする。






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