集団転移に巻き込まれました、当然チートスキルは無しです。神様がお詫びに種族を変えてくれたけどこっちの方がチートじゃないですか?

塩分過太郎

漂流者(ドリフター)異世界に立つ

第1話 どうやら巻き込まれたみたいです。

「本当に申し訳御座いませんでした!」


俺は今女神様に土下座されている。

どうしてこうなったかと言うと、集団転移に巻き込まれてしまったらしい。

しかも気付いたのが半年後、俺は魂の状態で半年間神界をさまよっていたらしい。


「女神様に見つけて頂いた訳ですしこれから転移出来るんですよね?」


女神様の顔色が更に悪くなった。


「あれですか?巻き込まれただけだからチートスキルはあげられないとかですか?俺は気にしませんよ?」


これもテンプレってやつだろう、所謂、知識知識チートってやつで頑張っていこう。

女神様の顔色が戻らない。


「もしかして転移できない?」


女神様がコクコク頷く


「その通りですほんとに申し訳ございません。」


残念、俺の人生はここで終わってしまった。

まあ悔いがないかと聞かれるとやりたい事は沢山あるが、まあ楽しい人生だった。

「あの怒らないんですか?」


「怒ったところでどうにかならないでしょう。最後に神様に会うっていう普通、体験出来ない体験できましたし。」


女神様は泣き出してしまった。


「何でこんないい人に限って私はミスをしてしまったのでしょう。召喚者たちの中には、スキルに文句言ったり面倒臭い人もいたのに。」


女神様も大変なんだな。


「エステルその人僕に任せてくれない。僕ならその状態でも転移させてあげれるし世界神様にも許可は取ったよ。」


なんかもう1人出てきた


「フェムトほんとですか?ですが彼の意志を聞いてからですよ。」


「やあ、僕は精霊神フェムトって呼んでね」


大分フランクな神様がでてきた

でもこうゆう神様が一番ヤバイ神様って

昔からよく言われてるからな。


「精霊神様、質問宜しいでしょうか?」


敬語が怪しいけど仕方ないこれが俺の限界です。


「そんなに固くならなくても君なら怒るつもりはないけどね。質問だね。エステルが出来事ないのに僕なら転移させられるのかってところでしょ」


「はい、教えていただけるのでしょうか?」


「勿論、君は魂だけで半年も神界にいたことで、人間というよりは精神生命体つまり精霊の方が近い状態になっちゃったんだ

この世界っていくつかの世界が重なって

出来てるんだ、まず神が住まう世界〈神界〉

神お手伝いさんである天使などが暮らす

〈天界〉

人間が暮らしてる〈人間界〉

僕達、精霊や幻獣って言われるものたちが

暮らす〈精霊界〉

後は冥界とかもあるけどそれは置いといて

君は精霊よりになってしまったから

転移するなら精霊界になるんだけど。

エステルは人間界担当だから出来なかったんだよ」


成程、神様も担当とかあるのか、一気に働いてる感が出てきてやばい


「じゃあ、精霊神様が俺を精霊界に転移させてくれるんですね!」


人間では内容だが高次の意思がある

生命っぽいしそれなりに楽しく生きていけるかな。


「違うよ?」


「何で!転移させてくれるって話じゃん!」


しまった驚いて素が出てしまった。


「やっぱり素の君と話してる方が面白いね。これからもそれで話してくれるなら精霊界に転移させよう」


「言ったないつも通りで話すからな精霊神」


勢いで喋っちゃったけど

怒らせたらどうしよう。


「喋った後に心配になるとかチキンだな〜、でも、精霊神ってのは言ってしまえば

役職名だからフェムトの方で読んで欲しな」


もう、なるようになれ!


「わかった、これからフェムトって呼ぶからあとから文句言っても変えないぞ」


「君とは良い友達になれそうだ。そう言えば、名前は?」


「佐々木浩大」


「じゃあコウダイ、コウって呼ぶね、よろしく」


「でだけど、さっき違うって言ったのは元は純粋な人間だったんだし人間界に転移したくない?」


したいといえばさせてくれるのだろうか

出来ることならしたい。


「出来るならそうですね。でも、それこそフェムトと担当が違うんじゃない?」


女神様が出来なかったように、

フェムトだってできないんじゃないか?


「だから、僕達より上位の神に許可を取ったのさ」


最初、世界神様に許可は取ったって言ってたな。

「普通は許可降りないんだけどね。こちらのミスもあったしね。特別に許可が降りたよ」


「実は人間界に転移するには条件があったりするのか。」


フェムトのことだ、ただ善意でそこまでは

しないだろう少ししか話してないがそんな気がする。


「勿論、こちらのミスだとしてもタダ働きは嫌だからね。まず、あやふやになってる

種族を水の半精霊になって貰いたい。

これは了承してくれたら僕がするから。

それで最終的に水の精霊王になってもらう

今の候補が王になんて成りたくないって

ずっと言っててね。水だけ王が不在なんだよ。」


了承すれば人間界に転移出来るのなら

是非引き受けたいがクリアできる

難易度なのだろうか?


「そんなに難しく考えなくていいよ

出来ると思ったから話している訳だし、

結果出来なくても罰とかないから

そもそも魂だけで神力もないのに、

神界に半年もいて種族が変わりかけてたとか普通有り得ないから」


本来、自我が保てなくなり1ヶ月程で

消滅するらしい。

だから半年も存在して、種族すら変質しかけた俺の事を高く評価してくれてるらしい。


「それならお願い後は俺が精霊の力を使えるとかバレたら面倒なことになったりする?」


この返答次第では力の使い方を考えなくちゃいけない。


「そこまできにしなくていいよ精霊の加護を受けてたりとか御先祖が精霊と交わって

精霊の血が流れてる人とか、そこそこいるし力を使っても周りが勝手にコウもそういう人だと勘違いしてくれるよ。」


それなら問題なさそうだ。


「それから君は異世界からの漂流者(ドリフター)ってことになる。そんなに差別はされないはずだけど。召喚者よりは弱いって狙われることはあるから気をつけてね」


ちなみに、神の意思で転移したのが召喚者

チートスキルを貰ってるのでもちろん強い

ドリフターは、神の意思関係なく来ちゃった人なのでチートスキルは持ってない。

この差があるので、狙われることがあるそうだ。


「気をつけるよ。じゃあ人間界転移でお願いします。」


「そう来なくっちゃじゃあコウ今から転移させるから。またね会おうね」


またねってことは会う機会はこれで

最後って訳じゃ無さそうだ。


「女神様も俺の事見つけてくれてありがとうございます。」


お礼は忘れないようにしないとな。


「無事転移出来ることになって、良かったです。楽しんでくださいね。」


「はい!」


それを最後に意識が暗転して言った。


「行ってしまいましたね。フェムト彼は最後まであなたの事を男だと思っていましたが

良かったんですか?」


「中のいい男友達が実は女だったっていいと思わない。それに僕的にはコウとは普通の友達で十分かなって思ってるし、今のところは」


「そうですか、でもそれフラグじゃないですか?」


「そうかもね。でもそれならそれでいいかなーとも思うし」


転移した後、そんな話がされていたと知るのは大分後になってからだった。


読んでいただきありがとうございます。

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