第9話 夏休みの思い出
おとなになってからわかったことがある。
やすみの日に色んな所に行っていたこと、
じつは親は楽しい反面、大変ということが。
おれが駄々を捏ねてキャンプに行った日。
ふだんインドアな親父は張り切っていたが
くろく焦げた肉は美味くなかったし、
ろくな思い出とは言えなかった。
あめが降ってきて急に帰ることになり、
りょこうが台無しだと泣く俺をお袋が慰めた
がれーじに着いた時、
とおり雨は止み、光が指してきた。
うしろの座席で俺は安心して眠っていた。
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