第57話 執念の毒蛇
今日は魔獣を倒してレベル上げをしようと思っている。
今はレベルが1だから、あまり北へは行かずEランクあたりの魔獣を探そうと思う。
前に戦った茶芋虫やカマキリあたりを何匹か倒せれば、初期レベル上げは終わるだろう。
朝飯は食べたし、すぐに出発するか。
◇◇◇◇
西に進み、川までやってきた。
強い魔獣が出る可能性があるので、最初は北ではなく南側を川沿いに探索する。
しばらく歩いていると、【気配察知】になにかが二匹引っかかった。
気配のする木を見ると、いつかの茶芋虫とグロ芋虫がお互いに威嚇しあっていた。
お互いに口を開けて、「シャー」と気持ち悪い声を出している。
二匹には悪いけど、経験値にさせてもらおう。
あと、新スキルの検証もだ。
まずは【サンダーボール】を、茶芋虫に向かって放つ。
【サンダーボール】はまっすぐ飛んでいって、茶芋虫に直撃したあとバチッとはじけた。
ステータスの能力値に結構な差があったので、ワンパンで簡単に倒すことができた。
次に【サンダーアロー】を、グロ芋虫のほうへ放つ。
突然茶芋虫がやられたことに驚いていたようで、【サンダーアロー】に気づかれることなく当てることができた。
【サンダーアロー】が命中した瞬間、グロ芋虫は「キシャアァー」と叫んで倒れた。
近づいてグロ芋虫を見ると、【サンダーアロー】が刺さったところに穴が開いていた。
芋虫二匹を倒したことで、俺のレベルは4になっていた。
それと、今の戦いで【サンダーボール】と【サンダーアロー】の使い勝手は大体わかった。
2匹ともワンパンで倒したため、麻痺のほうの効果は確かめられなかったわけだが。
そのあとも探索を続け、追加で3匹の芋虫を倒すことができた。
その時に【爪雷撃】を使ったんだが、やはりワンパンだったので麻痺のほうは調べることができなかった。
一撃で倒さないようにと体の端を切り裂いたら、電気のダメージで感電死したので【爪雷撃】が強いということは分かったんだけどな。
あとは麻痺がどれくらいの効果を発揮するのか確かめるだけだ。
これはある程度強い魔獣で確かめたほうがいいだろうな。
D-ランク低レベルくらいが、俺のレベル上げ的にもちょうどいいだろう。
そのあとは川沿いに北のほうへ進みながら探索した。
芋虫だけだと経験値が少なすぎるので、もう少し強い魔獣を探したいというのが理由だ。
そのあとも探索を続けたが、見つけたのは前に戦ったリトルマンティスが2匹だけだった。
幸いどちらもレベルが高かったので、それなりに経験値をもらうことができた。
おかげでレベルが10になったよ。
この辺の魔獣だとあまり経験値がもらえないし、ゴブリン集落のようにたくさんいる訳でもない。
1レベル上げるだけでも結構大変だな。
それに、レベルは高くなればなるほど上がりにくくなる。
Eランク台だとレベル上げをするのが大変になってきたから、もう少し奥のほうを探索するべきだろうか。
考え事をしながら歩いていると、ふいに右のほうが気になった。
何気なく気になったほうを見ると……、二本の鋭い牙が迫っていた。
は? え、ちょ、危な……。
鼓動が高鳴っているのが手に取るようにわかる。
反射的に体が勝手に動いたおかげで何とか躱すことができたが、躱せていなかったらどうなっていたかわからない。
まだ状況を完全に把握できてはいないが、今がやばい状況だっていうことはわかる。
何とか脳を落ち着かせて迫ってきた相手をよく見たところ、そいつは体長が一メートル程もある蛇だった。
「シャアァァーー!」
俺が躱したからか、蛇は攻撃してこようとせずこちらを威嚇してきた。
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種族:アサシンスネーク Lv23
名前:なし
状態異常:なし
体力 :298/298
魔力 :184/221
攻撃力:263
防御力:229
魔法力:255
素早さ:280
ランク:D+
固有スキル
【蛇鱗】【熱源感知】【暗視】
スキル
【毒牙Lv5】【ストーンバレットLv5】【隠密Lv5】【スネークテイルLv4】【締め付けLv4】
耐性スキル
【毒耐性Lv6】【土属性耐性Lv3】【魔法耐性Lv3】【物理耐性Lv1】
称号
【暗殺者】【執念の毒蛇】
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【鑑定】したが、こいつはかなり強い。
ステータスの能力値は俺がギリギリ勝っているが、油断はできない。
それと、【気配察知】を使ってたのに直前まで気づけなかった理由が分かった。
こいつの持つスキル【隠密】の効果だ。
このスキルで気配を消してたから、気づかれることなく俺のところまでこれたみたいだ。
【アサシンスネーク D+ランク】
【気配を消して相手に近づき、噛みついて毒を注入する。相手を毒状態にしてから、魔法攻撃や締め付けによる攻撃でとどめを刺す。鱗は魔法に対する耐性が高い。とても執念深くて厄介なモンスターである。寒さに弱い。】
種族説明はこんな感じだ。
寒さに弱い、つまり氷系の魔法なんかに弱いことが分かったが、あいにく俺は使うことができない。
こいつはかなり執念深いみたいだし、今倒しておいたほうがいいだろう。
逃げたところで【隠密】と【熱源感知】でこっそり追跡され、夜に奇襲される未来が見える。
執念深いやつってそれだけで厄介だね。
相手の攻撃手段は、毒による噛みつき、土魔法、相手を締め付けて窒息死させる、しっぽによる攻撃などだ。
特に【毒牙】と【締め付け】に気をつければならない。
毒状態にされたら、多分というか絶対解毒できずに死ぬ。
この戦いでは、少しの油断が命取りになるだろう。
気を抜くことは許されない。
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