第39話 上位種が大集結

 集落の手前側のゴブリンは倒し終わったので、これから奥のほうに移動しようと思う。

 奥のほうには上位種が何匹か居たので、その点にだけは気をつけないといけない。

 上位種にもなれば、弓や剣などのちゃんとした武器を扱っているやつもいるからな。

 今まで見た上位種はE-ランクだったけど、もしかしたらそれ以上のやつがいるかもしれない。

 見たことのないゴブリンには、真っ先に【鑑定】をしていくべきだろう。


 集落の手前側の惨状に気づかないはずはないのに、上位種は一匹も駆けつけて来なかった。

 そのことを不思議に思っていたが、奥のほうについてから理由が分かった。


 残ったゴブリンたちは、集落の奥のほうで固まっていた。

 外敵に対して集団で協力して倒すべきだと判断したみたいだな。

 種族説明で知性が低いと書かれていたゴブリンにも、そのくらいのことを考える知能はあるようだ。

 軍隊なんかとは程遠いけど、一応統率は取れてるっちゃ取れてる。


 一番手前に通常のゴブリンが二十匹ほど固まっており、その後ろには剣と盾を持ったゴブリンがこれまた二十匹ほど控えている。

 さっそく見たことのないやつがいるな。


 【ゴブリンナイト E+ランク】

 【剣と盾を持ったゴブリンの上位種。体力と防御力が優れており、ほかのゴブリンを守る役割を持っている。攻撃力もそこそこ高いので、剣を使った攻撃に注意する必要がある。反対に、素早さは低く遠距離攻撃手段を持ち合わせていないので、相手との相性次第で強さが変わることが多い。】


 いきなり今までの上位種より強いのが来たが、こいつらは無視しても問題ないだろう。

 俺は素早さに特化したタイプで空も飛べるので、こいつらの攻撃範囲外から後続のやつに直接攻撃をすることができる。


 ゴブリンナイトの後ろのほうには、ゴブリンアーチャーが十五匹ほどいる。

 家の屋根上など高いところに陣取っているのは、俺を狙いやすくするためだろう。。


 そして、一番後ろには杖を持ってボロボロのローブを着たゴブリンが二十匹ほどいる。

 その中に二匹だけ白いローブを着たゴブリンもいた。


 他のゴブリンはみんな黒いローブなのに、なぜあのニ匹だけ白いローブを着ているんだろうか?

 こういうときこそ【鑑定】の出番だな。


 【ゴブリンメイジ E+ランク】

 【魔法を使うことができるゴブリンの上位種。火や水といった基本的な属性の初級魔法を扱う個体がほとんどだが、たまに珍しい属性を扱う個体もいる。】


 【ゴブリンヒーラー Eランク】

 【回復魔法を扱うことのできるゴブリンの上位種。大きめの集落に一匹いるかいないかというくらい珍しい。魔法による回復量はたいして高くない。身体能力はゴブリンより少し高いくらい。】


 黒いローブのほうは魔術師タイプのやつで、白いローブのほうは回復要員だったのか。

 というか、ゴブリンヒーラー二匹いるぞ。

 無駄に物凄い確率引いたみたいだな。


 今更だが、集落は緩やかな斜面に作られていて、ゴブリンメイジたちは斜面の上のほうにいる。

 もしも俺が飛べない魔獣だったら、ナイトに足止めされている間にアーチャーとメイジに狙い撃ちにされていただろう。

 今回は転生したのが鳥であったことに感謝しないとな。


 ゴブリンのほうの作戦は、通常ゴブリンを特攻させできるだけダメージを与えたあとに、ナイトで足止めする。

 ナイトで足止めしてる間にアーチャーとメイジで袋叩きにし、傷ついたらヒーラーが回復という感じだと思う。

 相手の陣形から考えると、この作戦で来る確率が一番高いはずだ。


 相手が飛べないタイプのDランク魔獣だったら、ゴブリンが勝つ可能性のほうが高いだろうな。

 だが、俺は空を飛ぶことができるというアドバンテージを持っている。

 相手のナイトは足が遅くて硬いだけの置物になるので、まずは後衛のヒーラーから倒させてもらおう。


 上位種は五十数匹と予想よりも多いが、一匹一匹の戦闘力は俺より数段下だ。

 ヒーラーを倒すことでうまく切り崩し、厄介なアーチャーやメイジから倒させてもらう。

 この時に、火属性の魔法を使うメイジだけは無視していこうと思う。

 火属性の攻撃なら俺に大ダメージを与えるのは無理なので、水魔法使いやアーチャーなど厄介なほうを優先して倒したほうがいいからな。

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