もてもてのデイム様
もてもてのデイム様
帝国軍の教団本星侵攻、引き続き教皇府攻略作戦は簡単に終わりました。
教団本星の住民が一斉に離反したのです。
教団内部にいた巫女さんたちも離脱投降、ついでに教皇府の電気回路に水をかけたりして、兵器の半分は動かなくなっていましたね♪
エデン銀河帝国皇帝、ヴァルマン二世はセマンゲロフ教団の廃止を宣言、各地に残っていた教団資産を没収、生き残っていた神官を拘束、裁判にかけたようです。
教団の女奴隷は資産ということで、ネットワークの戦費の一部として引き渡すというのですが、三軍統合司令部が断固として断っていました。
ヴァルマン二世としては、ネットワークと今後も同盟を目指したい訳で、何としても絆を切りたくはない……
「陛下、どうもネットワークの上層部は歯切れが悪いようですな……なにかあるのでは……」
「分らん……しかし女奴隷を受け入れておるぞ……教団の女奴隷、美しい女ばかりだぞ……」
「陛下、思うに我らが相手にするネットワーク関係者は女ばかりですが、そのあたりになにかあるのでは……男が欲しいとか……」
「陛下、アンメイ皇女様から何かありませんでしたか?」
「アンメイはネットワークに差し出した娘、立場はわきまえておる、何も言ってこぬわ」
その頃、グレモリイさんにガエネロンさんは呼ばれていました。
「ガエネロンさん、アンメイさんを連れてヴァルマン二世に会ってきてくれない?」
「構いませんが何というのですか?」
「事情がありこれ以上は女はいらない、今後ネットワークとの交流したいなら、正式に加盟手続きを申請して欲しい、その時は女が必要になるとね」
「そうそう、ここに加盟申請の手引き書を書いておいたから、渡してね♪」
「我らが加盟申請を代行するのでは?」
「そんな事をすればハレム設立の申請をハウスキーパー事務局に出すことになるのよ、そんな恐ろしい事、誰もしたくないわよ」
「あの、少し聞きますが、皆様、なぜ女を受け入れるのを嫌がっておられるのですか?綺麗な女ばかりですのに?」
「そういえばガエネロンさんは知らないのでしたよね、あのね、ミコ様って女が沢山おられるでしょう?新しい女が出来ると今までの女はね……百合の会議って、ミコ様のお手つきの女の寄り合いなのよ」
「あそこで吊し上げられるのはね……イザナミ様だって酷い目に遭っているのよ」
「加盟申請すると必ずハレムという女の集団の設立の話しが出てくるの、その話しの許認可権は百合の会議が握っているのよ」
「なんとなく分ってきました……ミリタリーの上層部は女の話が出る前に他の部署に引き継ぎたい……」
「正解ね、アンメイさんには、これからの事は説明しておくわね」
ヴァルマン二世は、現在教団本星の元教皇府に滞在中です。
「ヴァルマン二世陛下、グレモリイ司令官からの伝言があります」
『事情がありこれ以上は女はいらない、今後ネットワークとの交流をしたいなら正式に加盟手続きを申請して欲しい、その時は女が必要になる』
「詳しくはアンメイ皇女様がご存じとのことです、それとこの手引き書を預かってきました」
「……」
「なるほど……アンメイよ、良く分った……ネットワークに加盟して、地位を上げていくわけだな」
「そうです、私は先頃ネットワークの本拠地、ニライカナイと云うところに招待されました、もの凄いところで帝国が逆立ちしても叶いません、何としても加盟した方が良いと確信しました」
「使者殿、アンメイから話でよく分かった」
「使者殿にはなんのもてなしも出来ないが、この近くには温泉が湧いている、悪いがこの後も久しぶりに娘と話しをしたいので、二日ほどのんびりしていて欲しい」
ということでガエネロンさん、教皇専用の温泉接待所に逗留することになったのですが……
「お背中をお流しします♪」とか、
「お着替えをお手伝いいたします♪」とか、
教皇専用の女奴隷さんが構うこと構うこと……
「ガエネロン様って、騎士様なのですね♪素晴らしいですわ♪私、ガエネロン様にお仕え出来ませんかしら♪」
「ずるいわ!私もお仕えしたいですわ♪」
この教皇専用の温泉接待所の女奴隷さんたちに、モテモテになってしまったようです。
ここの女奴隷さんたちは、特別に幼い頃より教皇の護衛をするために武術をたたき込まれていたようで、騎士に憧れがあったようです。
「使者殿、褒美と云えばなんなのだが、この奴隷たちの願いを叶えて下さらぬか?」
なんとかアンメイ皇女付の女奴隷ということで、話しは決着したのですが……
「ガエネロンさん、しばらくアンメイ皇女さんのお守りをしてね♪」
ガエネロンさん、このアンメイ皇女にも慕われるようになり、この後、非番の時などニライカナイでお茶などするようになっていました。
FIN
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