第19話 王女・従姉・メイドと一緒の入浴その3

 美少女三人と一緒にお風呂に入るというだけでも、緊張するのに、今度は従姉のクロエが僕の体を洗うという。


 しかも、リィネが、クロエに対して、自分の体を使って洗うといいと謎のアドバイスをした。

 クロエは顔を真っ赤にしている。


「か、体を使って洗うって……」


「その大きな胸で、レノ様の体を洗うんです!」


「そ、そんなに……私の胸、大きくないし……セシルと比べたら、小さいというか……」


 いや、問題はそこじゃないのだけれど。クロエにしてもセシルにしても、そんなことをされては僕は困ってしまう。


 だが、リィネとアウレリアは顔を見合わせ、そしてクロエを睨んだ。


「わたしたちと比べたら大きいです!」


 とアウレリアが言う。

 それは……12歳のリィネやアウレリアと15歳のクロエの胸を比べたら、クロエの方が大きいのは当然では?

 

 クロエは恥ずかしそうにもじもじしていたが、そこにリィネが止めを刺す。


「クロエお嬢様がやらないなら、あたしがやります」


「え?」


「あたしが、レノ様の背中を胸で洗うんです!」


 そう言って、リィネは小さな胸をバスタオルの上から手で寄せて、強調してみせた。


 クロエは慌てた様子だった。


「だ、ダメよ。リィネはまだ子どもなのに、そんなふしだらなことをしたら……」


「じゃあ、大人のクロエお嬢様がやってくださいね」


 リィネは楽しそうな表情を浮かべると、いきなりクロエのバスタオルを剥いだ。

 その白くほっそりとした体と胸の膨らみが、目に焼き付く。

 クロエはきょとんとした表情を浮かべたあと、


「きゃあああっ」


 と悲鳴を上げ、慌てて両手で胸と下腹部を隠した。


 そして、真っ赤な顔で、僕をちらりと見る。


「……見た?」


 僕はぶんぶんと首を横に振った。……嘘だけれど。本当ははっきり見てしまった。


 そんなクロエに、リィネが後ろから襲いかかり、クロエの胸に手を伸ばした。


「まずは胸に石鹸をつけてですねー♪」


「ちょっ、やめっ、リィネ……やめてってば!」


 クロエがくすぐったそうに、焦ったような声を上げた。

 当然、12歳のリィネの方が非力だけれど、クロエは体を隠すために、両手を塞がれている。

 だから、リィネの好きなように胸を揉みしだかれてしまっていた。


「ああっ、んんっ。リィネ……本当にやめてっ……ああっっ」


 クロエは荒い息遣いで、頬を真っ赤に染め、僕の方を恥ずかしそうにちらりと見た。


「見ないで……レノ。あっ、んんっ」


 ……さすがにクロエが可哀想になってきた。

 

「リィネ、いたずらはその辺にしておこう」


「えー、でも……」


「ダメなものはダメだよ」


 僕が言うと、リィネは仕方なさそうにクロエから手を放した。アウレリアはドキドキした様子で、クロエとリィネを見つめていたようだったけれど、我に帰ったようだった。


 クロエは……ほっとため息をつくと、僕に微笑んだ。


「ありがとう、レノ。やっぱりレノはいい子だよね」


「う、うん……」


「だから……」


 クロエは裸のまま、手で胸を隠して、そっと僕に近づいた。

 そして、えいっと僕を抱きしめる。


「え!? クロエ!?」


「可愛いレノにご褒美。胸で体を洗ったりなんて恥ずかしいけれど、これぐらいならいいかなって」


 全然良くないと思う。クロエの胸の膨らみがぎゅっと押し当てられ、たわんと揺れる。

 その体の温かさと柔らかさが、密着することで伝わってくる。


 僕はタオル一枚、クロエは裸。こんな状況じゃ、何かあってもおかしくない。


「レノ……」


 クロエは僕に甘えるような声でささやいた。

 ふわりとした心地よい香りに、くらりとする。


 ……なんだかおかしい。頭がぼーっとする。このままずっとこうしていたいような……。

 視界がぐるりと回った。そして、暗転していく。


 ……どうものぼせたということに気づいたのは、気を失う直前だった。





【あとがき】



これで入浴編はおしまいです! 良かった方は☆レビューお願いします!


また別の機会に、クロエ、セシル、アウレリア、リィネの四人のうち、人気キャラと二人きりのおふろ回をやるかも!


応援コメントにどのキャラとが良いか、もしよければ書いていただければ嬉しいです!



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