第6話 トラウマ確定
「‼︎」
「ん?」
目が覚める。
体を起こす。
二度寝する。
目が覚める。
時計を見る。
目が霞む。
瞬きをする。
「あーー‼︎」
「遅刻だ...」
夏休みが終わり、新学期となる。
「あ~あ~」
頭がボーッとする。
「なんで誰も起こさないんだよ!」
「あ!今日親、仕事だ」
仕方なく、服を着替えて、ランドセルと手提げ袋を持ち、重い足を動かした。
外に出た、
「ん?」
外に出ると、同い年らしき、女の子が車に乗り泣いているところを見た。
一瞬の出来事なので特に何も考えずに、そのまま学校へと走って行く。
教室に行くとランドセルだけが置いてある風景が僕の目に入ってきた。
「体育館で朝礼か...」
「行きたくないな...」
ふと頭によぎったこの言葉、この言葉は正しかった、まさか、あんなことになるとは...
体育館の前に立つ。
するとそこに副校長先生がいる
副校長先生が僕の、学年の列に連れて行く。
遅れたことにより、最後尾に並ぶ。
そして、背後から、嫌な気を感じた、
「おい‼︎‼︎」
「っ‼︎」
振り向くと、担任の先生が、人間が出す声とは思えない声で、僕に怒鳴った。
「どうして遅刻した‼︎‼︎」
担任の先生は女性教員って事もあり体育館全体に声が響き渡る。
「っ‼︎‼︎」
「黙るな‼︎ 答えろ‼︎」
「なんで時間通りに来なかった‼︎」
さらに、問いかける。
「早く答えろ‼︎」
「っ‼︎」
僕は、頭が真っ白になった。
何も考えられなくなっていた。
(なんて答えよう?なんて誤魔化そう? どうしよう、どうしよう...)
ふと、空気がおかしくなっていることに気づく。周りがとても静かだ。
寒気が全身を覆った。
振り向いた顔の位置を元に戻す。
ゾッとしたのだ!
【みんなが 僕を 見ている】
「っ‼︎」
2年生、3年生、4年生、5年生、6年生、
その他クラスの先生、副校長先生、校長先生、
【全員 僕を 見ている】
誰も、助けることがなく、みんな、みんなが僕を見ている。
目から、液体が溢れてきた。
(あーこれは、涙か!そうだ寝不足なんだ、だからあくびで、涙が出たんだ!)
そう思い込もうとした。だが...
【涙が止まらない】
「あ...」
遠くで見物していた、生徒が笑った。
「フフフフフ」
その生徒に流されたかのように、もう1人が笑う
「フフフフフ」
笑いは、とんでもない勢いで感染していく。
「ハハハハハハハハハハハハハ‼︎」
(あぁ、これは夢だ、悪い夢だ!どうせいつも通り目が覚める。悪夢なら、もう何回も見たことがある。すぐ覚める)
少し時間が経つと、笑いは止まった。
(ほら!止まったじゃないか!)
(あれ?でも涙が止まらないぞ。なんでだろう?かなり長い夢を、見てるのかな?...)
朝礼が終わり、教室に戻る。
担任の先生が挨拶をする、そして
「皆さんに大事なお話があります。」
「夏休みに入る前にクラスメイトだった、 【小鳥遊 琴人ちゃんが、転校】しました。」
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