第17話 プレゼント

「ゴロウありがとう!君の魔法で傷みもなくなったよ」


「ううん。怪我したら言ってね。私が直すから

でもあんまり怪我することしちゃだめだよ」



「うん、ゴロウ、気を付けるよ」


そうゴロウに返事をして

急いで夕食に向かう。


食事の席には家族全員そろっていた。


部屋に到着するなりバルシュは驚いたような顔をしたが

すぐに平然を取り戻した。


バルシュは俺が席に座ったことを確認すると

「よし、みんな集まったな。

それでは、ダイ改めて誕生日そしてテイマーとしての魔獣との契約成功おめでとう。

これかも沢山学び色々な経験をしてほしい。中には一人では解決できない事もあるだろう。

その場合はまず、私やメリッサ、フレット、ジョージに声をかけてほしい。

そして、私たち家族から君に助けを求めることもあるだろう。

その時は是非力を貸してほしい。」


オレはバルシュの目を見て

「はい、父様」

と答えた。

なんだか胸が熱くなった。

5歳のオレを1人の人間として扱ってくれている事

そして家族をが全員絶対的な味方である事の再確認をしてもらえたことが

とても嬉しかった。



その話が終わると

家族全員からプレゼントをもらった。


バルシュからは万年筆

メリッサからは革製のウエストポーチ

フレットからはサッカーが出来そうな大きさのボール

ジョージからはぬいぐるみ


みんなそれぞれオレの事を思って選んでくれたプレゼントに

感動して涙があふれた。


そんなオレを見てメリッサが膝の上に抱きかかえてくれた。

「ダイ、あなたは私たちの大事な家族なの。」

「母様僕にとってもみんな大事な家族です。

プレゼントありがとうございます。大事にします。」

そうみんなにお礼を言うとフレットが

「俺のプレゼントはボールだから大事に飾らないで一緒に遊ぼうぜ」

ジョージは

「僕のぬいぐるみは一緒に寝るのがお勧め。でもゴロウに食べられないように気を付けてね」


「はいフレット兄さま、ジョージ兄さま ありがとうございます」


そうみんなにお礼をするとバルシュがみんなに

「よし、みんな食事をしよう」

と声をかける。


疲れているオレに気を使ってくれたのだろう


そうして食事を済ませてみんなからもらったプレゼントを持って部屋に戻る

部屋で待っていたゴロウもおなかがすているだろうと思い聞いてみると


「私は、ダイからの魔力でおなかが満たされてるみたいで

おなかは減らないみたい。でもお肉食べたいな」


「わかった、ゴロウが食べられそうなお肉持ってくるね」


「ありがとう!」

そうして厨房に向かう。


厨房にいた料理人に生肉は無いかと聞くとすぐ赤みのブロックを出してくれた。

御礼を言いすぐにゴロウのいる自室に戻る。


お肉をみたゴロウはすぐに飛びつき

「久々のお肉やっぱりおいしいな!」

とむしゃむしゃ食べている。


とても幸せそうなゴロウを見てオレも幸せな気持ちになった。


しかし、この肉は食材の管理をしている人たちの

予定を狂わせてしまったのではないかと申し訳ない気持ちになり

明日改めてお礼をしようと決めた。

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