第2話 外の世界

 

 やっと町に着いた。


 行く途中、ケロべロスに威嚇されたり、

 ゴブリンがウロウロしていたりしたが、襲われることがなかった。

 町に着くといい匂いがしてくる。

 私はその匂いに釣られて匂いのする方に向かってしまう。


「美味しそうなものがありすぎて買いすぎちゃったわ。」


 そうこうしていると立派な建物が見えてくる。


「うわー。お城ね。見にいってみようっと。」ダッダッダ


 早く間近で見て見たくて走ってしまう。

 城の前には体格のいい傭兵が立っていて、

 城を眺めているとこっちに気付いたのか話しかけられた。


「おい、お前。遅いぞ。早くこっちに来い」


 なぜか城の中に連れられて行く。


「私何もやっていません。だから離して。いーやー。誰か助けて―。」


 私が通り過ぎた道は太い一本の線ができていた。


 つれて来られたのは、拓けた広場だった。

 そこには国民が集められていたのか大勢人がいた。


 一人の女の子に話しかけられる。


「大丈夫?ほら、あいつ力強いし、無理矢理連れてくるでしょ。」


 どうやら心配してくれているらしい。


「うん。手首がちょっと痛いけど、なんとか。」


「うるさいよ。そろそろ始まるんだから静かにしろよ。」


 何か怒られちゃった。何なんだあいつは。

 ていうか始まるって何が?目線をあげるとそこには王様が立っていた。


「おはようございます!!~~~~~~~~~~」


 どうやら、王様の有難~い言葉を聴きに国民が集まっていたらしい。

 でも、私は王様の話が右から左に流れていく。

 眠気が出てきて自然と目蓋を閉じていた。






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