恋話 理想が高すぎる

 城勤めでも女性達というのは恋愛談義に花咲かせるものだ。理想と言うなら誰かと今日も会話が華やぐ。

「近衛団長みたいな人かしら。仕事もできるし」

「私シードゥス君かな。可愛いから」

「いやね大臣でしょ。渋い」

 その場にいれば当然姫にも水が向けられる。

「姫様は?」

「お兄様」

 伴侶選びが心配だ。


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