89話目
自動販売機で買った、もう冷めてしまったキャラメルラテを挟んで僕らは座る
吐く息は白く、すぐに消える
「寒いな」
「うん」
会話も続かず、静寂が流れる
空では三日月が輝き、優しい光を届ける
もう宵も深く、澄みきった夜の空気が僕らを包む
でも、何も話さなくても、君が隣に居てくれれば僕は、幸せなんだ
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