33話目

遠くに君を乗せたバスが見えてきた

その距離が縮まり鼓動が速まる

服の上からそっと小さな箱に触れる

君の笑顔が早く見たくて、家で待てば良いのにバス停まで来てしまった

バスから降りて驚いている彼女に僕は告げる


「結婚しませんか?」


泣きじゃくる彼女の左薬指に、小さなローズクォーツを乗せた指輪を嵌める

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