11
俺たちの先祖が核戦争の後、地下へ居住地を変えて行ったことで、俺らの種族ができたと言われている。
最初は人類が生き残る事が最優先だった。
一番優秀とされた遺伝子をもつものは、厳選された作物や家畜のなかでも異常のないDNAを持つ物を生産し、食物として取り込んだ。
そのおかげか何世紀もの間に鉱山でいうダイヤモンドのような優れた遺伝子を持つものが特に集まるようになっていた。それが後の俺たちアルファだ。
施設は地下150階にも及ぶ大施設となった。
最下層が一番放射線からの影響の少ないアルファ、そしてその上がベータ、そして地上に近い、一番逃げ遅れた人間は種の存続をかけた進化を必要とする環境下で生きていかざるを得なかった。
人間が猿から類人猿、そして今の人類になったようにその遺伝子のみならず、生態系も順応するように変化して行く。
女性のみならず男性も生殖器が発達し、種の存続をかけ生き残るための進化を遂げたのだ。それらがオメガと後に呼ばれる。
俺たちは地中に潜りすぎたのか自らが繁殖する能力はどこかで退化してしまったようだ。
中間層のベータと交わる事で繁殖を続けていた。
ベータは特に優れているというわけではない人間が集まったが、かつての人間の生活ととても似た生態であり、日常を営んでいた。
地上が少しづつではあるが、本来の姿形に戻るまでの約一世紀、すっかり人間も進化をしていた。オメガが少しづつ本来の姿に戻りつつある地上に上がり、それに倣う様にベータ。そしてアルファも地上に戻って行った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます