第34話 特殊部隊初陣

「さて、今日集まってもらったのは他でもない」


ベルはローズ、シズ、暁、タスクそして九郎を司令室へ集めていた。


「で、肝心の要件は?」


「うむ、特殊部隊初の任務だ」


「ほ〜、特殊部隊を出せとは、なかなか手強てごわい任務って事だな?」


「その通りです、九郎さん」


「どんな内容だ?」


「依頼内容は…」










「最悪だ………」


ローズは愚痴をこぼす、無理もない、今回の依頼は『リング』の調査なのだから。


「僕も不本意だよ」


タスクも若干ではあるが不機嫌だった。


「さてと、どうしましょうかね?」


「じいちゃんは何で来てくれたんだ?」


「そりゃあオメェ、この特殊部隊の体長だからな」


「「「「えぇ!?」」」」


「俺も今朝ベルに言われてな」


「初耳です」


「そうだな、さてそろそろ仕事の時間だ」


特殊部隊はリングの本部に調査へ向かった。






「お待ちしておりました、Actorの皆さんですね?」


「ああ」


本部の内部へはシズと暁、九郎が調査へ出向いた。


ローズとタスクはリングを脱退しているため車で待機。


「調査はこちらでするからお構いなく」


「かしこまりました」




「さて、シズ、暁気になるものがあったら連絡してくれ」


「「了解しました」」






九郎視点


「さて、とりあえずフロントだな…」


う〜ん、特に怪しいものは…無し。


歩き回って見てるが…


「およ?」


この結晶は…


「ふむ…」


俺の研究室にあったものと同じだな、どこから取ってきた?


「そこの君」


「な、何でしょう?」


ちょうどいいところに女性隊員がいたから聞いてみよう。


「この結晶どこで見つけたの?」


「さ、さぁ…私にはわかりません」


「そっか、ごめんね、呼び止めちゃって」


「い、いえ」


ふむ…これは要調査だな…それと気になる点が一つ、このリングの調査は誰が依頼したんだ?


「不気味…だな」


「何が不気味なのかね?」


「おや、司令官殿ではないですか」


「君たち…調査に来たんだってね、それも国の命令で」


国の依頼だったか。


「ええ、念には念を入れて調査してこいって言われまして」


「ははは、それはご苦労さまですな」


「それはどうも、それとこの結晶はどこで見つけたのですか?」


「それは私が買ったのさ、綺麗だったのでね、衝動買いってやつだね」


「そうですか、たしかに美しい」


「触って見るかい?」


「いえ、触ってしまっては価値が下がってしまいます」


「そうかい、それでは調査を続けてくれて構わないよ」


「ありがとうございます」


…あの野郎、しれっと殺す気だったな?


「…」


買った…ねぇ、怪しすぎるな。


「九郎さん」


シズが帰ってきたな?


「お、何かあったか?」


「いえ、それが何もありませんでした」


「そうか」


「こちらもです」


暁も集合したな。


「よし、とりあえず撤退するか」


「「はい」」





「…タスクさん」


「…なんだい?」


「これ、強いですか?」


「ああ、確か強かったはずだよ」


九郎たちが車に戻ってくると二人はゲームをして遊んでいた。


「…何してんの」


「あ、じいちゃん」


「終わりました?」


「…まぁ、終わったが…外は大丈夫だったか?」


「特に怪しいものは無かったです」


「そうか、とりあえず撤退するぞ」


「「了解です」」







司令室


「ふむ、そこに居たか…ルーキー…」

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