KACに作品を書いてみた




 ちょうどちょっとだけ暇になったタイミングでKACが始まってました。


 何か久々に作品を書こうと思って始めたのが「黄昏時」なんですが、これ書くの結構疲れるんですよね。

 もしかしたらお気づきになっている方がおられるかも知れませんが、私はキャラの会話で話が出来るタイプの人なのです。

「王子~」とかモロそうで、キャラの会話で考えてた方向とは全く違う方向に話が進むこともよくありました。

 それで「黄昏時」なんですが、キャラの会話とか、あまり出て来ません。

 まあ、あえて3人称視点で情景と登場人物の心情描写とを書くことで、75歳以上の人間が完全に用済みですよの世界をほんわりと浮かび上がらせることが出来るといいな~という挑戦です。

 これが結構疲れるなーというところですね。

 自分の力量以上のものを無謀にも書こうとしているので、仕方ないんですけども。

 既に75歳以上用済み!と直球どストレートにキャラに言わせてしまったので、これも既に破綻してますが。でもまだのんびりと続きます。



 そんな中、KACです。


 実は、暇がようやくできて、まず他の方の作品を読みに行くではなく「書きたい」という欲求が先に立ちました。

 それで書いたのが「黄昏時」なんですが、いや、何かこう、もちっとアレだ、気楽に書きたいんだよおぉぉぉぉ、と思ったわけです。

 何か鬱々とした状態だと書きたいテーマも何か重い、暗いになってしまうなっていうのを自覚しているので、いやそうじゃない、俺は解放されたんだよーと叫びたいというか。

 でも、自分で考える作品のテーマがまとまらないというか、ほわっと浮かんだアイデアでも、少し時が経つと(本当に1時間程度でも)「違う違う違う、そおじゃ、そおじゃなあい」と陳腐に思えるんですね。

 アイデアが出ない男。それが私。


 そんな時、KAC。


 お題が指定されている訳ですから、当然ネタかぶりもあるでしょう。

 でも、ええやん。ネタが被っても、文と筋が違えばええんやで?

 と開き直れる、それがKAC。


 という訳で第一弾お題「本屋」に挑んだ訳ですが、これが痛恨の締め切り12時間勘違いにより、途中でタイムアップ。いや、普通11時59分といったら日付が替わる前のことだろう! と公式自主企画時間ギリ参加常連の私は思いましたが、そこはもう後の祭りでして。

 途中までというか触りだけ書いた「決闘書店」、自主企画を立ち上げてますので、どなたか続きにチャレンジして下さいお願いしますお願いします。


 第2弾「ぬいぐるみ」はあっという間に終わってました。

 第3弾「ぐちゃぐちゃ」も同様。

 一応どっちもネタは考えてましたが着手前に締め切りががが。


 これは、このままでは結局何も書かずに終わるぞ。

 いいのかよお、そんなことでよお!

 確かに、自分は短編作家さんのような秀逸なオチが思いつかん。

 ああわかってるさ、適当に文字を塗り重ねるように書いているうちに、何となくそこに浮かんだ模様かヒダか何かを「私の作品だ!」と言い張るタイプだ! 私は!

 模様ができるまでダラダラと文字を重ねる、それがアマチュア駄作家の生き方だろうがあああ!

 と一念発起しまして。


 第4弾「深夜の散歩で起きた出来事」は「深夜の散歩」を、とにかく思わせぶりな文章を書いてみようと書いているうちに何かできた、って感じで書きました。


 第5弾「筋肉」は「ショボい魔法だと言われて追放されたけど幼なじみとどうにか生きてます」ですが、もうオチの「心臓も筋肉、心臓だけ強化したら高血圧で死ぬ、しかも急性」に向かって書く、それだけでした。ですから前半はめっちゃ駆け足になっています。それでも中編って、アホかいな。でも、この駆け足くらいで書いてみたらこれまでの作品はくど過ぎたかも知れんな、という気付きにはなりました。


 ただ、気づいても治らん。


 第6弾「アンラッキー7」。なんだよこれ、無理無理。と思い、仕方なく旅先無一文状態だったがラスト1000円でパチンコ屋に入りバカ勝ちしてよゆーよゆーと豪遊しようと思ったら大学の履修単位の提出日だったことを思い出し行きのフェリー2等寝室貧乏旅から特急新幹線を乗り継いでの豪華移動手段で夕方の履修科目希望提出に間に合った高知県の旅の思い出にしよう、と思ってました。

 だけどそれじゃ芸がねえぜ、と思い、何か部活で謎の伝統ってあったな、ということで架空の謎の伝統を書こう! で書いたのが「背番号7はアンラッキー7」です。

 読み返すと、もうちょっと先輩が無理くり捻りだしてる的描写を入れた方が良かったかな、というような思いもありますね。


 第7弾「いいわけ」。もうシャ乱Q書いたろか、と思いましたが、「いいわけ」ではなく「ズルい女」が頭に響いたのは内緒だ。寂しい夜はごめんなのが「いいわけ」。バイバイありがとーさようならが「ズルい女」。つんく、良い歌詞書いたな。

 でまあ、これは意外と早く書き出せたんですが、昨今のSNS迷惑投稿者に淡々と説教する話だとちょっとなーとか思ってダラダラ書いてたらあんな形になりました。

 ちなみにラストはあれです、手塚治虫不朽の名作「ブラックジャック」で地下に逃げた左翼テログループのリーダーがネズミに襲われ齧られた、あの絵を思い出して下さい。しかしあれを小学校のころ読んだ私、ショックで夜しか眠れないくらいでしたが、今になって文章であってもあんな情景を書いてしまうとは。月日って残酷よね。


 まあ、短編が得意じゃないですし、書いた作品のうち2作がホラージャンルになりましたが、実際ホラーってどう書いたらいいのかもわかってない素人なんで、本格的にホラー書かれてる、例えばニャルさま様からすると「笑~止っ!」なのかも知れません。が、楽しかったです。


 自分一人だと思いつかないお題で書くというのは、野林緑里様の「ナニカコ!」に通じるものがありますが、けっこう普段書かないテーマを書いてみるというのも楽しいものでした。


 また来年、今度は全お題で書けるよう挑戦したいと思います。






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