第816話 【次元大帝ファウスト】
衝撃の真実!! アポロの正体がファウストだった事に驚きを隠せない2人。
「なんでそうなるんだ!!」
「そうですわ!!」
何やら言いがかりをつけている2人でしたが、そんな彼女達を見て笑うファウスト。
「ならばこの姿を見るが良い」
彼はそう呟くと自身に魔法のエネルギーを注ぎ込み、その体を変質させる。
「ま...まさか」
「嘘ですわよね?」
徐々に体格が変わっていき、誰も見たことがない男が立っていました。
「これが真の姿だよ、まあ元のアポロの姿の方が気に入っているけどね」
赤い髪を揺らしながら細身の体を持つ男。
この男こそがアポロの真の姿、【炎帝】ファウストだと言うのでしょう。
「アルフィ様! アポロの言っている事は本当なのですか!?」
私は唯一ファウストの姿を見たことがあるであろうアルフィ様に叫ぶ。
「...あの姿、確かにファウストだね」
「ならばなぜあの男は今の今まで私たちに協力を!? やはり【大帝】を倒す為でしょうか?」
私の言葉に彼は介入してくる。
「出会った時から言っているだろう? 僕は【次元大戦】が見たいだけなのさ、それがまさかこんなショボい物になるとは思わなくてさぁ...、本当に【大帝】様も【次元龍】様も弱くなられてしまった、全盛期のお二人に戻られるまでの間、僕がお二人の力を守る者としてこの力を行使する事にするよ、取り敢えず目の前にいる裏切り者アルフィ...、君にはもう一度死んでもらう」
彼がそう呟くと目にも止まらぬ速さでアルフィ様に腹パンを決め込んだ!
「かはっ!?」
アルフィ様自身何が起こったか分かっていない様子でその表情は驚きに満ち溢れている。
「あれっ? もしかしてやっぱりアルフィも弱くなっているのか? いくら【次元龍】様と【大帝】様の力を取り込んだ僕と言えども貴方ならばもう少し抵抗できると思っていたのですが...」
そう呟きながらアルフィ様を投げ捨てるファウストに怒りが湧いた!!
「【
私は杖を振るいながら火炎呪文をお見舞いする!
「哀れだな、その程度の魔法で今の僕を足止めできるとでも?」
彼は私の魔法を見るだけで凍らせてしまう!!
「なっ!?」
いきなり高熱の炎が
「何を驚いているんだ? 【大帝】様だって遊んでいなければ君たちくらい瞬殺できただろうさ、彼の方の悪い癖にただ生かされていた事を感謝するように」
話を終えると今度は片手を私に向かって振り下ろす!
「何っ!?」
私が身構えていると、硬質化したミカが急に私の前に飛び出してきた!
「ミカさん!?」
私が叫んだ瞬間でした。
凄まじい勢いの砂鉄の鞭がミカさんを切り刻んだのは。
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