第724話 彼のご主人様

「ついてきてくれないか?」


 彼の言葉に言われるがままついて行ってみると、一つの洞穴に案内されました。


「こんな洞窟になにがあるの?」


「ついてくれば分かる」


 彼はそう言ってただただ前に進み続ける。


 私は少し不安になりながらも彼の後について行ってみると...。


「なにこれ...」


 思わず目を見開いてその姿を見てしまいました。


 老いた黒きドラゴンの巨体を。


 洞窟の奥は意外と広く巨大な空洞となっているお陰で巨大なドラゴン一頭をこの中に入れる事ができたのでしょう。


 まあ、どうやってこの中に入れたのかは謎ですけどね。


 突如として現れた巨大なドラゴンの登場に思わず体を強張らせる私。


 普通のドラゴンならば全く怖くない私でもこいつは例外でした。


「アポロ!! こいつはまさか!!」


 私の言葉に彼はこう答える。


「ケロナのお察しの通り、このお方こそが僕のご主人様である【次元龍】様さ」


 やはり。


 そう思ってはいたけれど、実際に言葉にして聞いてみると威圧感を感じる...。


【次元龍】最後のピースが今私の前に現れているのでした。

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