第517話 蒼黒と金の衝突②
焼けただれた拳を回復させたケロナはすぐ【蒼刀】に手をかけました。
刀を構えて【蒼極】の力を全開にして斬りかかる!!
蒼きオーラが膨張し過ぎているのか不安定な形のまま刀に宿って行くのがはっきりと分かりました!
「ハァァァァ!!」
感情を乗せた一撃は山をも斬り裂く程の威圧感を感じる...。
「ケロナ...」
私は彼女の叫ぶ姿を見てもただそう呟くことしかできなかった。
ケロナとアポロの戦い。
それはまさしく神話に語られている『【次元龍】と【大帝軍】の戦い』その再現なのでした。
圧倒的な景色を前にした私は、この戦いが人間2人のみによるものなのだと実感してより恐ろしくなります。
(なに...この戦い...)
最早大量破壊兵器と呼べる代物の【蒼刀】を振り回していると言うのにアポロはそれらを受け切っている。
寧ろ反撃に出るまでもないと言うことでしょうか?
しばらく何もせずにケロナの攻撃を受け切った後でようやく反撃に出てきました。
「【
指パッチンで繰り出されたその魔法は国一つを消しとばす程の威力がありました。
「レイナさん!!」
「...えっ?」
戦いに見惚れていた私は接近してくる閃光に気がつくのが遅れてしまったのです。
閃光がこちらに突き当たる瞬間にサラが全力で魔法障壁を貼り、エリーゼが魔力壁を貼ってくれたお陰で事なきを得ましたが、もしもあれが直撃していたらと思うとゾッとします。
閃光が収まってくると、町があったはずの場所には何もなく、ただまっさらな大地が広がっているだけでした。
「...凄い」
それ以上の言葉が見つかりません。
ケロナとアポロ戦いは辺りの地形までも変えてしまいかねないのだと身に染みて実感する私なのでした。
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