貴方がLv1から2に上がるまでに必要な経験値は【6億4873万5213】だと言われてしまい勇者パーティからは【使えない】宣言されてしまった村娘ですけど仕方がないのでレベルを上げずに最強になります！！

第503話 魔女レイナVSガライの巫女カトラ②

　私の煽り言葉は彼女に効果抜群...とまでは行きませんでした。

「...」

(あらら、意外と冷静ですねこの子...)

　私は彼女を煽り私への注意（ヘイト）を上げてからこっそりサラにかかっているであろう状態異常を解除してあげようと思っていたのですが、そうは問屋が卸さないようですね。

　私はプラルさんの容体を見ながら早めに決着をつけないといけないと思い、すかさず魔法のランクを上げました。

「【強・電撃（ギガ・サンダー）】！！」

「ぐっ！」

　彼女は私の放った電撃を全て躱しています。

　なぜ【火球】系統の魔法は切り裂かれるのに【電撃】系統の魔法は切り裂かれないのかと言うと、単純に刀の刃部分が金属だからでしょう。

　一応カトラの持っている刀は仕込み刀なので持ち手は木材で作られていますが、行き過ぎた電撃の一撃を浴びせられてしまえば灰と化すのは火を見るよりも明らかです。

　それが分かっているからこそ、彼女は電撃の魔法は避けるしかないのでした。

　その事に気がついた私は電撃の魔法を中心にして使い魔を召喚する！

「我が問いに応じて姿を表せ！　【黒猫】のミケ！！」

　私の掛け声と共に使い魔が出現しカトラを襲う！！

「なっ！？　使い魔を召喚した！？」

「高位の魔女なら使い魔を扱うことくらい当然ですよね？」

　私は彼女にウィンクをしながらサラの元へと向かいすぐさま状態異常の回復魔法を唱えました。

「この感じ...、恐らくは呪いの類ですね...【解呪】！！」

私がサラに杖を当てると一瞬にして回復してしまう彼女。

「あれっ？　レイナさん...？」

「話は後です、まずはプラルさんの傷を癒してください、それができるのは【聖女】である貴女だけですから」

「うん！　わかった！」

状況を飲み込めていないながらもすぐさま行動できるあたり流石私の弟子ですね。

「ギシャー！！」

猫の悲鳴が聞こえたかと思うとカトラがミケを切り裂いて立っていました。

「この程度の使い魔では足止めにしかなりませんね」

「足止めできれば充分、貴女はもう終わりよ」

「何を言って...！」

彼女はこの時になって気がついたのでしょう。

サラがあの一瞬で全員の回復を終えて復活させている事に！

「【全体回復（パーティ・ヒール）】」

その現象を見た彼女はあり得ないとばかりに声を上げました。

「あの一瞬で全員分の怪我を治したと言うのですか！？」

「ええ、私の弟子を舐めて貰っては困ります、これでも私達は【Sランク】冒険者ですからね！」

(自分が優位な状態で大見えをきってドヤるの最高！！)

と内心思いながらも、私は形勢逆転が逆転したと彼女に伝えるのでした。