第265話 夢の話
〜私達が【フォルカナ】を後にした道中〜
何か気になったことがあるようで話しかけてくるレイナ。
「ケロナ、何をそんな楽しそうにしているの?」
「へっ?」
どうやら私の表情がずっとニヤニヤしていたようで、その真相が気になった彼女が言葉をかけたくなったそうです。
「実は...」
〜説明中〜
「はぁ...夢であった赤髪の少女...ですか?」
「えぇ、夢だけどなんだか夢っぽくなくてさ、この赤いマフラーをどこで手に入れたのかしりたくなったの」
そう言いながら自分の首に巻かれているマフラーを叩く私。
「へぇ...、それ貰った物なんですか...、どうりで私が和服が似合わないと思って預かっただけで怒る訳ですね」
「まあね、このマフラーは大事な物なんだ、できればちゃんと身につけておくか手の届く範囲にしまっておきたい」
「とかなんとか言ってるけど、ケロナお姉ちゃん旅に出るまでそのマフラー首に巻いたことなかったよね?」
妹にそう言われると確かに巻いたことがありませんでした。
旅に出るとなった瞬間に私はあのマフラーを本能的に巻いてないといけないなという考えになったのを今でも思い出せます。
「それは...」
(あれっ...? 私って...、よく考えればあの夢を見なかったらただ何となくでマフラー巻いてたの!?)
そこまで思い返すと出てくるのが夢の中で少女が言っていた言葉です。
『これはここら辺にいる羊の化け物から採取した毛と私が抜いた髪で編んだ特別性のマフラーさ、私の魔力が込められていてちょっとやそっとの攻撃なら弾いてくれる優れ物』
(まさか...ね)
あんなに小さい子がマフラーに付与できるほどの力量があるとは思えません。
でも何ででしょうか?。
そう思う度にこのマフラーから特別な何かを感じとってしまう私なのでした。
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