第192話 【エリーゼ号】②

 私達はしばらく顔を見合わせていましたが、このままではどうしようもない事に気がついてとある作戦を実行に移しました。


 まずはこの船の機能で風を操作して波を立てる。


 そこにサラとレイナが後方に炎を放ち船を前進させる。


 その後で波の勢いを私が水の魔法で加速させて船を動かすと言う物でした。


 3人係でめっちゃ魔法力をくってしまいますが、なんとか動き始める【エリーゼ号】。


「凄い! 動いてるよ!」


 サラが徐々にだが動き出す船に感動している。


 船なのだから動いて当たり前なのだが、誰も操作方法をしらないので取り敢えず沖合に出て追っての心配がなくなってから考えるようにしたのだ。


 ...。


 余談だが、こんな無理をしなくても魔石に魔力を流し込むだけで良いと気がつくのは沖合に出て約2時間後の事でした。


 テーブルの上に置いあった説明書にはちゃんと動かしかたが書いてあったので、それを30分ほど読み込んだレイナが運転手として覚醒し、それ以降は順風満帆な船旅が始まるのでした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る