自分の歌を精いっぱい歌う
昼頃、近くの海岸にて感情が湧き出るまま絵を描き続ける。のどが乾くと沼津限定の”ぬまっちゃ”というお茶を飲む。絵を描くと胸がわくわくする。お茶もおいしい。思わずうれしくなってしまい近くで羽根を休めていた若いカモメに思わず話しかけてしまう。
「なあカモメ! 沼津って最高だね」
カモメは「こいつなんなんだ」という目を僕にする。ぷぅーお、っと鳴き声を出すと前を向く。カモメってこんな鳴き声だっけ。違うよね。思わずカモメを凝視する。とぼけた顔をしていた。どうやら違うカモメだったらしい。そして大きな羽根を広げ飛び立っていった。
その時、頭の中で骨カモメの声がした。
「芸術を作ってみんさい」
もう一回、
「芸術を作ってみんさい」
心の中でその声に答える。
「うん。描くよ。下手でもたとえ笑われたとしても自分の歌を精一杯唄い飛んでいけばいいんだよね」
若いカモメは遙か彼方を飛んでいた。僕は若いカモメに精一杯手を振った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます