天気予報はあたった

大雨だ

彼女はキチッとした性格なのに

傘を持ってきてないらしい

ザーザーと耳に響くような雨音

昇降口で佇む彼女の背中をしばらく見つめている俺

「これ使えよ」

彼女に傘を渡し

俺は走って雨の中に駆けて行った

買ったばかりの

白いスニーカーは泥だらけ

「最悪だ」

と微笑んだ

【narusegoto】

『想い想う』

の傘を貸した仲山の気持ちです

彼はその少し前に

友達から遊びに誘われましたが

「泥んこびしょ濡れになってまで行きたくない」

と断っています

おそらく雨にうたれ

服や髪が濡れるなんて

彼にとっては”嫌なこと”だろうけど

どうしても

彼女に自分の傘を渡したかったのでしょうね

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい