花の名

強く咲く その花は


踏みつけられ

虐げられ

気づかれることも無く


けれどそれ故に より強く より美しく咲いた

誰にもその名を呼ばれなくとも


所詮はただの雑草と

一括りに 忘れ去られる

いつもの事と 知ってるけれど


そんな花にも 確かにあった

ただ1つ 確かな 美しい名が


私を見て

名前を呼んで

望むのは それだけなのに


過ぎた願いだ 分かってる

誰の目にも止まらない

雑踏にまみれて また強くなっても




あるとき ふと呼ばれた名前

それは正しく かの花の名

その名を知るは 1人の少女

花びらそっと 愛おしみ

そっと口付け またねと笑う


もっと美しく 強く咲き誇ろう

誰のためでもなく

ただ一人 その名を呼んでくれる少女キミのため


君に呼ばれた その日その時

やっと見つけた 咲き誇る意味


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かなたの詩集~ひとしずくの想い~ かなた @kanata-fanks

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