第3話
前書き
基本的に2エピソードづつに分けて投稿しているので1話が短いです。
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あの方が久しぶりに登校されました。
少しは反省されていると思っていましたのに、今回はあろう事か、
『貴女、いつも悪役令嬢のサーラと、一緒にいるけどあの女の取り巻き?』
『こんな子、モブに居たかしら?』
と、不敬にも話しかけたのだそうですわ!
あまりの事にエミール様が呆然としているところへ更に、
『あっ!わかったわ♪
貴女、あの女に脅されて仕方なく悪事に加担しているのね!
大丈夫よ!私があの女から守ってあげるわ!』
などと、また訳のわからない事を一方的に喋っていたのだとか。
そこへ、エリー様の通報でエミール様の護衛騎士が駆けつけ、あの方を排除したそうです。
その後エミール様は、
「凄いね。彼女、【研究対象】としては、興味あるけど今までの言動からすると、【危険思想の持ち主】として【監視対象】にした方がいいかもしれませんね。」
と、言われていました。
流石は、エミール様ですわ!
それから暫くして、魔術科・騎士科・淑女科の合同授業がありました。
三年は【自由参加】だった為、どうやらあの方のお目当ての方は、居られなかったみたいで、
『嘘!何でナルキスもジェストもクリスもいないわけ?
騎士科だからいると思って来たのに!』
『はぁ?【三年は自由参加】?
そんなのシナリオになかったわよ!』
と、また訳のわからない事を喚き立てた挙句、お怪我をされた方々の治療を拒否されたそうです。
『そんな気持ち悪いもの見せないで!』
『何で攻略対象以外の治療しないと、いけないのよ!』
『私は、【聖女】なのよ!
何でモブのあんた達何かの治療しなきゃいけないの?』
えっ!?そんな事言われたの?
怪我や病気をされた方々の治療を、分け隔てなくされるのが、【聖女】のお仕事ではありませんの?
とても【聖女】の言動とは思えません……
結局、エリー様の新開発した【聖炎】という広範囲治療魔法と、淑女科の方々の通常治療で対応したそうですの。
この話は一気に学園中に広まり、誰もあの方を相手にしなくなりました。
当然ですわよね!
【聖女】を名乗っているのに、治療する事を拒否されるなんて……
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