第16話 サンドウの先
道案内してくれるらしい少年に続いて、森の中の緩やかな坂を歩く。太陽の光が木々に遮られ、少し薄暗く、ひんやりとしている。
甘い匂いは海辺よりも強くなっているようだ。
暫く歩き、森を抜けた。
青い空が広がり、暖かい陽射しが降り注ぐ。
色とりどりの花が咲いていて、甘い匂いはさらに濃度を増した。――まるで植物園の温室のようだ。
少年が歩いていく先には、お伽話に出てきそうな石造りの家が見える。
家の中に入り、さらに進む少年の様子を窺う。
一室の扉の前で立ち止まり、ノックした。
「ミチナガ。ボートが故障して流れ着いたっていう人たちを連れてきた」
少年が告げると、すぐに足音が聞こえて、扉が開いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます