第9話 警告

「満島に行ってはいけないよ。あそこは、人間が荒らしてはいけないところだ。もちろん、君たちが荒らそうとしているんじゃないっていうのは、わかっている。でもね、無闇に踏み入って良い場所じゃあない――穏やかで美しい、まさに地上の楽園だ。……年寄りの勝手なお願いだがね、どうかそっとしておいてほしい」


「いやぁ、今回の事件とは関係ないでしょうけど、興味深い情報でしたね」

 安東が興奮気味に話しながら隣を歩く。

「……どうやって潜り込むかだな……」

「穏便にいきたいですねぇ」

 一度署に戻り、どうにか満島で直接捜査ができないものか、策を練ることにした。

 警告のようなお願いをされたものの、聞くわけにはいかなかった。

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