詩集G 銀集う世界

仲仁へび(旧:離久)

第1話 銀のなみだに消えた友



 大切にしていた首飾り

 信頼の証しに


 銀のなみだに向かって駆けて 消えていった友達

 多くの人は救われた 伝説となったけれど


「私は英雄よりも 気軽に話せる友でいてほしかったよ」


 いなくなってしまった後に

 存在感を増さないで

 誰も彼もが 立派だったと口にする

 過去系で褒めたたえる


「そんな話 聞きたくない」


 私が知ってる友達は 臆病で 優しくて

 誰よりも 英雄から遠い人だった


「どうして英雄になってしまったの?」


「私は君を引き留められるほどの存在ではなかったの?」


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